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学生活動  2022.11.26

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避難所での調理 キッチンカーで 日赤県支部 名学芸大生とメニュー共同研究

■アレルギー、糖尿病…災害時の食事不安 

 災害時に避難所支援を担う日赤県支部(名古屋市)は、アレルギーや糖尿病など食事の配慮が必要な人のため、キッチンカーの準備を進めている。名古屋学芸大(日進市)管理栄養学部の学生たちと共同研究しており、10月末にあった同大の学園祭では、衛生管理マニュアルや塩分などに考慮した炊き出しメニューが披露された。研究は来年3月末までの予定。 (平木友見子)

 アレルギーなどがあって避難所の食事を食べられない人を念頭に、昨年10月、全国の日赤で初めて、その場で調理ができるキッチンカーを購入。同時に、食品安全の国際規格「ISO22000」認証を取得している同大環境衛生学研究室と、学食の献立を考えるなどしている学生サークル「カンティーン」との共同研究をスタートした。

 実際にキッチンカーを使い、利用できる水の量や一度に作業ができる人数などを確認しながら、メニューの試作を繰り返した。先月29日の学園祭で同研究室は、国際的な食品衛生管理システム「ハサップ(HACCP)」に準じてまとめたマニュアルとチェックリストを発表。カンティーンは腎臓病や糖尿病、アレルギー、嚥下(えんげ)障害のある人向けに、食塩相当量やカロリーなどに配慮した4パターンのメニューを披露した。

 同研究室の岸本満教授は、食事に配慮が必要な人に対応したキッチンカーの導入について、これまでの研究を踏まえて「きめ細かな被災者支援ができるようになる」と手応えを話す。成果は来年3月までに、デジタル教材やレシピ集としてまとめる予定だ。日赤県支部の担当者は「食事支援の基礎資料として活用し、準備ができ次第、キッチンカーを配備したい」と意気込んでいる。

(2022年11月26日 中日新聞朝刊県内版より)

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