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我慢の2年「最高の気分」 鳥出神社の鯨船行事 閉幕
3年ぶりに開催された四日市市富田地区の「鳥出神社の鯨船行事」は15日、2日間の日程に幕を下ろした。伝統をつなぐため、感染対策を徹底して開催。祭りの担い手たちの勇壮な声が久々に町内に響き渡った。
14日朝、行事の無事と町の平安を祈る「鎮火祭」の後に「町練り」があり、4組の鯨船と張りぼての鯨がそれぞれの町内へ繰り出した。勇ましい掛け声とともに鯨船は大きく横揺れし、上に乗った子どもの「羽刺し」が演技を披露した。各組とも例年より演技の回数を短縮した。
15日の「本練り」で熱気は最高潮に。北島組の神社丸、中島組の神徳(じんとく)丸、南島組の感應(かんおう)丸、古川町の権現丸が順に境内で演技を奉納。鯨の張りぼてと鯨船が同時に回転したり、順番を待つ別の組の鯨とにらみ合ったりと、各組とも熱のこもった演技を披露した。
北島組の羽刺しを演じた富田小6年の男子児童(11)は「古くから受け継がれてきたものを継承できてうれしい。3年ぶりの祭りで皆ワクワクしていた」とはにかんだ。北島組神社丸保存会の鈴木裕也会長(58)は「2年間やりたい気持ちを我慢してきたので今は最高の気分」と笑みを見せた。
担い手が少ない中島組には、四日市大の学生たち18人が協力。中国からの留学生で同大3年の陳泓旭(ちんおうきょく)さん(22)は「鯨船は細かな装飾まで美しい。後ろから押すのは力が必要で疲れるけどとても楽しい」と話した。中島組神徳丸保存会の加藤正彦顧問(67)は「学生の皆さんがいないと鯨船を持ち上げることができない。本当に助かっている」と感謝した。(片山さゆみ)
(2022年8月16日 中日新聞朝刊北勢版より)
14日朝、行事の無事と町の平安を祈る「鎮火祭」の後に「町練り」があり、4組の鯨船と張りぼての鯨がそれぞれの町内へ繰り出した。勇ましい掛け声とともに鯨船は大きく横揺れし、上に乗った子どもの「羽刺し」が演技を披露した。各組とも例年より演技の回数を短縮した。
15日の「本練り」で熱気は最高潮に。北島組の神社丸、中島組の神徳(じんとく)丸、南島組の感應(かんおう)丸、古川町の権現丸が順に境内で演技を奉納。鯨の張りぼてと鯨船が同時に回転したり、順番を待つ別の組の鯨とにらみ合ったりと、各組とも熱のこもった演技を披露した。
北島組の羽刺しを演じた富田小6年の男子児童(11)は「古くから受け継がれてきたものを継承できてうれしい。3年ぶりの祭りで皆ワクワクしていた」とはにかんだ。北島組神社丸保存会の鈴木裕也会長(58)は「2年間やりたい気持ちを我慢してきたので今は最高の気分」と笑みを見せた。
担い手が少ない中島組には、四日市大の学生たち18人が協力。中国からの留学生で同大3年の陳泓旭(ちんおうきょく)さん(22)は「鯨船は細かな装飾まで美しい。後ろから押すのは力が必要で疲れるけどとても楽しい」と話した。中島組神徳丸保存会の加藤正彦顧問(67)は「学生の皆さんがいないと鯨船を持ち上げることができない。本当に助かっている」と感謝した。(片山さゆみ)
(2022年8月16日 中日新聞朝刊北勢版より)