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学生活動 2022.05.28
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着飾るより、捨てない 名城大生回収しバッグに
青色のワンピースや白色のTシャツ、格子柄のスカート…。アパートの6畳一間の一室は山積みの衣服で床が見えなかった。耳に入ったのははさみで布を切り、ミシンで縫い合わせる音。住人の名城大4年、大嶺光輝さん(21)=名古屋市天白区=が30分ほどで、不用になった衣服をエコバッグに生まれ変わらせた。
18歳から古着屋でバイト。持ち込まれた分のうち、45リットルの袋5つ分が売り物にならない日もある。その大半は廃棄されると知り、再利用に取り組む学生団体を昨年8月に設立した。
大学内など4カ所に不用になった衣服の回収ボックスを置いた。初めの3カ月で約30キロが集まり、製作したエコバッグをフリーマーケットで売ると好評だった。今後は、バッグを縫い上げてから、伝統工芸「有松絞」で染めるワークショップを開く計画だ。
大量生産、大量消費により、国内では年間、計約75万トンの衣服が各家庭から手放される。3分の2は再利用されず、焼却や埋め立てに。大嶺さんは再利用の拡大を目指すが、何より願うのは捨てられる衣服が減ること。
「服をできる限り長く着てほしい。環境に負荷をかける社会が続けば、数十年後の日本はどうなるか分からない」 (黒田淳一、写真も)
(2022年5月28日 中日新聞夕刊1面より)
18歳から古着屋でバイト。持ち込まれた分のうち、45リットルの袋5つ分が売り物にならない日もある。その大半は廃棄されると知り、再利用に取り組む学生団体を昨年8月に設立した。
大学内など4カ所に不用になった衣服の回収ボックスを置いた。初めの3カ月で約30キロが集まり、製作したエコバッグをフリーマーケットで売ると好評だった。今後は、バッグを縫い上げてから、伝統工芸「有松絞」で染めるワークショップを開く計画だ。
大量生産、大量消費により、国内では年間、計約75万トンの衣服が各家庭から手放される。3分の2は再利用されず、焼却や埋め立てに。大嶺さんは再利用の拡大を目指すが、何より願うのは捨てられる衣服が減ること。
「服をできる限り長く着てほしい。環境に負荷をかける社会が続けば、数十年後の日本はどうなるか分からない」 (黒田淳一、写真も)
(2022年5月28日 中日新聞夕刊1面より)