硬式野球部の監督に就任し、笑顔を見せる近藤真市さん＝７日、岐阜市の岐阜聖徳学園大で

　元中日ドラゴンズ投手でプロ野球史上初の初登板ノーヒットノーランを記録した近藤真市さん（５３）が７日、東海地区大学野球連盟の岐阜県リーグに所属する岐阜聖徳学園大（岐阜市）の硬式野球部監督に就任した。

　中日スカウト時代に知り合った同大事務局長の竹本浩之さんから１年ほど前に打診された。昨年末、監督就任のため中日を退団。７日に同大であった就任会見で近藤さんは「選手とスタッフとして３５年間お世話になったドラゴンズへの思いもあり葛藤したが、大学の熱意に打たれて引き受けた」と話した。

　岐阜聖徳学園大は昨年の県秋季リーグで７チーム中４位。観山正見（みやましょうけん）学長（７０）は「強いチームにするのはもちろん、人格形成を一番に考えてほしい」と期待。近藤さんは「ドラフト候補も育てたい」と意気込んだ。

　近藤さんは１９８６年、愛知県の享栄高のエースとして春夏の甲子園に出場。５球団競合の末、ドラフト１位で中日に入団した。翌年、初登板の巨人戦でノーヒットノーランを記録。引退後は、投手コーチやスカウトを務めた。

（2022年2月8日　中日新聞朝刊27面より）