HOME > 中日新聞掲載の大学記事 > イベント
イベント 2022.02.08
この記事の関連大学
部屋がテーマ アート並ぶ 東区 県立芸大が企画展
家の中で過ごすことが多くなっているコロナ禍の今をとらえ、部屋を題材にした絵画、立体作品を並べた県立芸術大(長久手市)の企画展「小さな部屋で」が、東区東桜1の同大サテライトギャラリーSA・KURAで開かれている。13日まで。
展示は、著名作家の収蔵作品や学生たちの卒業制作の中から選ばれた買い上げ作品など13点。心地良さそうなアトリエの風景を表したものもあれば、所狭しと物であふれた自分の部屋を描いた作品もある。
セザンヌの作品を深く研究し、同大初代美術学部長を務めた伊藤廉さん(故人)の「鳩と水差し」は、テーブル上に置かれた静物を描いた窓辺の光景に、画面構成を追究したセザンヌの影響を見ることができる。
2014年の卒業生、都築絵利奈さんは「私の部屋」と題し、ごみに埋もれた自分の部屋を油絵と64分の1スケールの立体作品にした。「どうしようもなくなった自分の部屋の写真を見て、作品になるかも」と制作したという。
同大芸術資料館学芸員の川上真由子さんは「作品には時間や物語があり、何もなくても、逆に物であふれていても、大切な場所であることを思い起こさせる。小さな部屋から広がるさまざまな物語を感じながら、生活を見詰め直すきっかけとなれば」と話す。正午~午後7時。(小島哲男)
(2022年2月8日 中日新聞朝刊なごや東総合版より)
展示は、著名作家の収蔵作品や学生たちの卒業制作の中から選ばれた買い上げ作品など13点。心地良さそうなアトリエの風景を表したものもあれば、所狭しと物であふれた自分の部屋を描いた作品もある。
セザンヌの作品を深く研究し、同大初代美術学部長を務めた伊藤廉さん(故人)の「鳩と水差し」は、テーブル上に置かれた静物を描いた窓辺の光景に、画面構成を追究したセザンヌの影響を見ることができる。
2014年の卒業生、都築絵利奈さんは「私の部屋」と題し、ごみに埋もれた自分の部屋を油絵と64分の1スケールの立体作品にした。「どうしようもなくなった自分の部屋の写真を見て、作品になるかも」と制作したという。
同大芸術資料館学芸員の川上真由子さんは「作品には時間や物語があり、何もなくても、逆に物であふれていても、大切な場所であることを思い起こさせる。小さな部屋から広がるさまざまな物語を感じながら、生活を見詰め直すきっかけとなれば」と話す。正午~午後7時。(小島哲男)
(2022年2月8日 中日新聞朝刊なごや東総合版より)