こんなときだからこそ、きっとみんな癒やされたい－。新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた飲食店などを支援しようと、金城学院大国際情報学部（守山区）の庫元（くらもと）正博教授のゼミ生が作った観光案内リーフレットが、市内の観光案内所で配布されている。「レトロなナゴヤ」という切り口で、喫茶店や居酒屋の内装や商品を紹介する。（鈴木凜平）

　リーフレットは「ナゴヤの休日」のタイトルでＡ４判４ページ。老舗の西原珈琲（こーひー）店本山本店（千種区四谷通）や、木のぬくもりが印象的な店内の喫茶ニューポピー（西区那古野）など市内７店を見開きで掲載した。「レトロかわいいグラスで映えること間違いなし」などと魅力を書き、店からの一言コーナーもある。

　きっかけは、コロナ禍に苦しむ土産メーカー５社が土産品の詰め合わせセットを作る企画に協力し、このセットに添えるリーフレットを作ったこと。インスタグラムをはじめ会員制交流サイト（ＳＮＳ）で人気の店を選び、電話やメールで取材して製作した。好評だったことから、観光案内所での配布が決まった。

　ゼミ生は１日、名古屋観光コンベンションビューローにリーフレット３００部を届けた。担当者は「女子大生視点でよくまとまっている。観光や飲食業界の励みになる」と感心した様子。ゼミ長の３年、林珠衣奈（じゅいな）さん（２０）は「地元の店を少しでも元気づけられるとうれしい」と語った。

　配布場所はＪＲ名古屋、金山、栄駅の観光案内所。

（2020年10月8日　中日新聞朝刊市民総合版より）