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お知らせ 2020.03.05
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プラごみ→分解→燃料・肥料 微生物活用 実証実験へ 長浜バイオ大教授らのチーム
■琵琶湖の浄化にも期待
長浜市田村町の長浜バイオ大の小倉淳教授やごみ処理施設開発企業などでつくる研究チーム「Team SBC」が、海洋汚染の原因のプラスチックごみ(プラごみ)を分解し、燃料などに加工する実証実験に取り組む。同大が2月27日に発表した。(川添智史)
プラごみは世界の海に1億5000万トン以上あり、年間約1000万トン増えているという。また、琵琶湖底のごみも4分の3がプラごみとの県の調査結果もある。
主な流入源は河川といい、実証実験では、下水などの処理施設でプラごみを分解する技術の開発を目指す。また、海への流出が多い東南アジアなどでは、ごみの分別習慣や処理施設が普及しておらず、プラごみ入りの燃えるごみを処理できる施設も開発する。
プラごみの分解には、高圧高湿度の環境で細かくした後、微生物などを使って有機物に分解する手法を用いる。
プラごみを分解する微生物は以前から知られていたが、利用には大量培養が課題。実証実験では、県内の水処理施設と連携し、数十種類の微生物で効率的な培養や分解の方法を探る。
分解してできた有機物を火力発電に使える燃料や肥料にする技術も同時に開発する。沖縄県の離島にごみの分解から燃料などの製造までを一貫して手掛ける実験施設を設け、燃料などの販売利益で施設を安価に運営できる仕組みの構築を目指す。
チームは、2022年度までの約3年間で民間の助成金1億5000万円を受ける。この日、長浜市役所で会見した小倉教授は、「微生物を使った分解施設はビルの地下でも使え、琵琶湖もきれいにできる。燃料製造まで行う施設を世界に広げ、海をきれいにしたい」と話した。
(2020年3月5日 中日新聞朝刊びわこ版より)
長浜市田村町の長浜バイオ大の小倉淳教授やごみ処理施設開発企業などでつくる研究チーム「Team SBC」が、海洋汚染の原因のプラスチックごみ(プラごみ)を分解し、燃料などに加工する実証実験に取り組む。同大が2月27日に発表した。(川添智史)
プラごみは世界の海に1億5000万トン以上あり、年間約1000万トン増えているという。また、琵琶湖底のごみも4分の3がプラごみとの県の調査結果もある。
主な流入源は河川といい、実証実験では、下水などの処理施設でプラごみを分解する技術の開発を目指す。また、海への流出が多い東南アジアなどでは、ごみの分別習慣や処理施設が普及しておらず、プラごみ入りの燃えるごみを処理できる施設も開発する。
プラごみの分解には、高圧高湿度の環境で細かくした後、微生物などを使って有機物に分解する手法を用いる。
プラごみを分解する微生物は以前から知られていたが、利用には大量培養が課題。実証実験では、県内の水処理施設と連携し、数十種類の微生物で効率的な培養や分解の方法を探る。
分解してできた有機物を火力発電に使える燃料や肥料にする技術も同時に開発する。沖縄県の離島にごみの分解から燃料などの製造までを一貫して手掛ける実験施設を設け、燃料などの販売利益で施設を安価に運営できる仕組みの構築を目指す。
チームは、2022年度までの約3年間で民間の助成金1億5000万円を受ける。この日、長浜市役所で会見した小倉教授は、「微生物を使った分解施設はビルの地下でも使え、琵琶湖もきれいにできる。燃料製造まで行う施設を世界に広げ、海をきれいにしたい」と話した。
(2020年3月5日 中日新聞朝刊びわこ版より)