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お知らせ  学生活動  2019.10.26

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名古屋学芸大生が発表 熊野の魅力 木の玩具で 古道や新姫 特徴を形に

熊野産の木材で作ったおもちゃを紹介する学生=熊野市文化交流センターで

熊野産の木材で作ったおもちゃを紹介する学生=熊野市文化交流センターで

 デザインに関する協定を熊野市と結んでいる名古屋学芸大(愛知県日進市)の学生22人が、熊野産の木材を使ったおもちゃを一人一つずつ考案し、25日に熊野市文化交流センターで発表した。熊野古道や市特産の香酸かんきつ「新姫(にいひめ)」など、熊野の特徴を形にした作品ばかり。市は今後、市内の木工職人に試作品を作ってもらい、商品化を検討する。(木造康博)

 市と同大は2012年度から特産品作りで連携。継続的に活動していこうと、15年度には「デザイン協定」を結び、学生らが市役所会議室のデザインを考えたり、熊野産の木材で小物を作ったりしている。

 同大メディア造形学部デザイン学科の4年生たちは昨年10月、市内を訪れ、世界遺産の熊野古道・松本峠や丸山千枚田などを見て回った。この時のイメージを参考に構想を練り、市から提供されたスギやヒノキを使い、1年がかりでおもちゃを制作した。

 竹内菜々子さん(22)は、熊野古道の石畳と石段の形をしたパズルを考案。小学生の時に歩いた思い出を頭に浮かべながら仕上げたという。「古道には虫や鳥がいて、自然豊かな印象がある。パズルには実物の石畳のように段差を設けた」と満足そうに話した。

 谷殿夏奈(なな)さん(22)が考案した木の観覧車「新姫ころりん」は、新姫の形をした木の玉を置いて回すと、下に転がっていく仕掛けになっている。

 熊野大花火大会や紀州の郷土料理「めはりずし」が彫られた木製のかるた、指にはめて動かすと羽ばたく鳥のおもちゃなども紹介された。担当の平光無門(むもん)教授は「シンプルだが、熊野の魅力を意識した作品が多い」と評価した。

 作品は11月19~29日に熊野市文化交流センターで展示される。市林業振興課の浜中雅人課長は「勉強した熊野のことを、作品によく表現してくれている。商品化に向けて取り組みたい」と意欲を話した。

(2019年10月26日 中日新聞朝刊くろしお版より)

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