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中日新聞掲載の大学記事

2010.03.09

超電導実験施設 報道陣に公開 中部大

 春日井市松本町の中部大は、同大キャンパス内に完成した世界初の超電導直流送電実験施設を報道陣に公開した。

 施設は同大超電導・持続可能エネルギー研究センターが「ナノオプトニクス・エナジー」(京都市)から6億円の寄付を受けて建設。建物の外へ伸びた全長200メートルの送電管は液体窒素で零下200度に冷却され、直径3センチのケーブルで最大6万キロワットを流すことができる。

 超電導直流システムの利点は、送電効率の良さ。銅やアルミに比べて電力ロスは10分の1程度で、大陸間の長距離送電や大量に電気を消費するデータセンターでの利用が見込まれている。

 記者会見で、センター長の山口作太郎教授(58)は「日本の超電導技術は世界一。今後は太陽光や風力などの自然エネルギーや原子力発電との連携を探りたい」。ナノオプトニクス・エナジー社の藤原洋社長(55)は「投資の目的は新産業の創出。インターネットの進歩で増加する電力消費を大幅に削減できる」と意義を強調した。

(写真)超電導直流送電実験装置の前に立つ(左から)山口作太郎教授、飯吉厚夫総長、藤原洋社長=春日井市松本町の中部大で

(2010年3月9日 中日新聞朝刊愛知総合版より)
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