進学ナビ

HOME > 中日新聞掲載の大学記事 > イベント

中日新聞掲載の大学記事

イベント  2018.09.27

この記事の関連大学

手紙で思いを 美濃加茂 良さ伝える催し 恵那の大学生・和田さんが企画

来場者に便箋を紹介する和田さん(右)=美濃加茂市本郷町の竜胆庵で

来場者に便箋を紹介する和田さん(右)=美濃加茂市本郷町の竜胆庵で

 手紙を書く魅力を伝えるイベント「てがみ日和」が23日、美濃加茂市本郷町の濃飛葬祭の多目的施設「竜胆庵(りんどうあん)」で開かれた。多彩なペンや便箋などが用意され、来場者が家族や友人らへの思いをしたためた。(平井一敏)

 同社で3月から半年間、インターンシップ(就業体験)をした中京大2年の和田晶雄さん(20)=恵那市長島町=が企画した。社員らと協力して集めた万年筆など20種類のペンや15種類の便箋、地域の名所などが描かれた絵はがきを並べ、訪れた人に自由に選んでもらい提供した。

 昔の著名人らの手紙集や手紙の書き方の本などを展示し、手紙を手渡しする際に添えてもらおうとバラやカーネーションなどの花も用意。来場者は気に入った便せんなどを手に取って席に座り、和田さんらに時候のあいさつなどを教わりながら、穏やかな表情でペンを走らせていた。

 和田さんは就業体験で地域のボランティア団体などを訪ねて回り、活動への思いに耳を傾けた。「自分も誰かの喜ぶ顔が見たい」という気持ちが膨らみ、自分にできることを考え続けた末、地元の親友に手紙を書こうと思い立ったという。

 初めての手紙。何度も書き直し、途中で投げ出そうとしながらも、これまでの感謝などをつづり、先月に直接渡した。「『うれしい』とすごく喜んでくれた。口にするのは難しいことでも手紙ならできる、ぬくもりのある思いが届けられると実感した」と振り返る。

 「手紙を書くことを通して自分を見つめ直し、たくさんの人に支えられて生きてきたことも思い知った。みんなにも体験してもらいたい」と、就業体験の最終日にイベントを開催。多くの来場者を迎えた和田さんは「これからも感謝の気持ちを大切に歩んでいきたい」と満面の笑みを浮かべた。

(2018年9月27日 中日新聞朝刊可茂版より)

戻る < 一覧に戻る > 次へ