進学ナビ

HOME > 中日新聞掲載の大学記事 > 全て

中日新聞掲載の大学記事

2009.12.08

言葉の魅力、力強さ堪能 名経大で「山形昔語りの会」

 犬山市内久保の名古屋経済大で「山形の昔(むがす)語りを聴く」があり、学生や地域の人たちが言葉の持つ魅力や力強さを堪能した。

 同大人文科学研究会と幼児教育研究会が主催。講師は現在の山形県新庄市に生まれ今も同市に住む昔話の語り手、渡部豊子さん。

 祖父母や両親から多くの昔話を聴いて育った渡部さんは「笠地蔵」「毒まんじゅう」といった土の香りがする素朴な物語を地元の言葉で生き生きと披露。民俗社会の経験に裏打ちされた自然への畏敬(いけい)や人への思いやり、優しさの大切さを「語り」の中に込めて伝えた。

 会場からは「最近、子どもが名古屋弁をしゃべらなくなったが、地元の言葉や方言をどう伝えたらいいのか」といった質問が出た。渡部さんは「しゃべって聴かせるのが一番。耳に付いている言葉は残るが、文字化してもイントネーションや暮らしの情景までは伝わらない」と答えた。(野末幹雄)

(2009年12月8日 中日新聞朝刊近郊総合版より)
  • X

戻る < 一覧に戻る > 次へ