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中日新聞掲載の大学記事

2017.09.13

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介護の未来 ロボが担う 音声認識し手伝い 歩行支援の新技術

■藤田保健大、トヨタなど 豊明団地に開発拠点

 藤田保健衛生大(愛知県豊明市)は12日、介護ロボットの開発拠点「ロボティックスマートホーム(RSH)」を同市の豊明団地内にオープンした。超高齢社会を見据え、トヨタ自動車など民間の6社と協力し、狭い日本の住宅事情にあった小型ロボットの研究、開発を進める。(森若奈)

 「飲み物を取ってきて」。女性の音声を認識したロボットが、棚に置かれたペットボトルをつかんでやってきた。「受け取ってください」。ロボットがペットボトルを差し出した。

 居室を再現した75平方メートルのモデルルームで、トヨタ自動車などが試作機を披露した。RSHには、物を取ったり、移乗を助けるロボットを開発するトヨタ自動車を中心にNTT、ブラザー工業などが参加。介護用リフト製造販売のモリトー(同県一宮市)は、国際特許申請中の新技術を使った歩行支援ロボットを設置した。11月からは、団地の高齢者を募り、実際にロボットを使ってもらいながら実用化を目指す。

 RSHが目指すのは、高齢者だけの世帯でも快適に過ごせる仕組みづくり。1971(昭和46)年に入居が始まった豊明団地では、日本人に限ると65歳以上が37%を占める。国内でも2025年に人口の3割以上が高齢者となり、高齢者だけの世帯も増えると見込まれる。同大と6社は、要介護でも暮らしやすく、介護もしやすい支援機器の開発を共同で進める。

 オープン式典では、出席した大村秀章県知事が「ロボットが介護をサポートする近未来をつくろう、というもの。在宅介護の問題を解決してくれると思う」と述べた。RSH事業をとりまとめる同大の才藤栄一統括副学長は「団地の方に使ってもらいながら、25年までに仕組みを完成させたい」と話した。

(2017年9月13日 中日新聞朝刊30面より)

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