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2017.09.01

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校区ごと「防災カルテ」 豊田市 災害特性や被害予測

 「防災の日」の1日を前に豊田市は、地域の防災力向上に役立ててもらおうと、28の中学校区ごとに災害特性や被害予測をまとめた「防災カルテ」を作成し、公開を始めた。自治区ごとにある328の自主防災組織に活用を呼び掛け、避難訓練や防災マップ作成時の参考にしてもらう。(岸友里)

 これまで市域全体で大地震や洪水の被害予測を記した資料はあったが、都市部や山間地で災害特性が異なる点を踏まえた情報を住民らに提供しようと、愛知工業大の協力で昨年度から作成を進めてきた。

 カルテはA4判で、各中学校区の情報がそれぞれ35ページ前後にまとめられている。内容は、南海トラフ巨大地震を想定した被害予測が中心。震度や建物倒壊の危険度を色分けして示した分布図などを掲載している。地盤崩落や液状化の危険性を伴う埋め立て地などが分かりやすいように地質別に色分けした地形図や、季節や時間帯別の被害の特徴も紹介している。

 土砂災害の危険箇所、150年に一度の豪雨を想定した洪水浸水想定区域図もある。

 いずれのカルテにも、地域の防災対策活動拠点となる交流館や広域避難地、給水施設などの所在地と連絡先の一覧を添えた。伊勢湾台風や東海豪雨など、これまでに市内に被害をもたらした災害の記録も載せている。

 9月初旬に、各中学校区の代表の自治区長にカルテを配布するほか、自主防災会の定例会などに市防災対策課の職員が訪れて活用法を紹介する。

 同課の鈴木宏光主査(48)は「各地域で予測される被害を把握しやすいよう的をしぼって情報をまとめたので、災害への備えに生かしてほしい」と話している。
 カルテは市のホームページでも公開している。(問)市防災対策課=0565(34)6750

(2017年9月1日 中日新聞朝刊豊田版より)

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