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2009.10.21
足利事件 冤罪の真相解明を 菅家さん中京大で講演
足利事件の再審初公判を21日に控え、DNA型再鑑定で無罪が確実となった菅家利和さん(63)と主任弁護人の佐藤博史弁護士が20日、名古屋市昭和区の中京大で講演した。検察側が再審での証拠調べに反対し早急な無罪判決を主張するのに対し、2人は「教訓を得るために再審を闘う」と冤罪(えんざい)の真相解明を求める姿勢を強調した。
「足利事件・DNA鑑定と自白」と題した講演で、「犯人にされた菅家です」と切り出した菅家さん。任意の取り調べ段階で犯行を否認したのに、捜査員から「犯人はおまえなんだよ。早くしゃべって楽になれ」と迫られ、虚偽の自白をしたと説明。「私は何も言えないわけですよ。周りはみんな刑事ですから」と悔しさをにじませた。
佐藤弁護士は、実用化されて間もないDNA鑑定への妄信から冤罪が見逃されたことを指摘した。
菅家さんは講演後の取材で、再審について「(誤判に関係した)裁判官や検察官、科警研(警察庁科学警察研究所)の人たちを(証人として)出して真実を解明してもらいたい。無罪判決はそれから」とくぎを刺した。
(写真)「真相解明した上での無罪判決を」と主張する菅家さん(左)と佐藤弁護士=20日午後、名古屋市昭和区の中京大で
(2009年10月21日 中日新聞朝刊28面より)
「足利事件・DNA鑑定と自白」と題した講演で、「犯人にされた菅家です」と切り出した菅家さん。任意の取り調べ段階で犯行を否認したのに、捜査員から「犯人はおまえなんだよ。早くしゃべって楽になれ」と迫られ、虚偽の自白をしたと説明。「私は何も言えないわけですよ。周りはみんな刑事ですから」と悔しさをにじませた。
佐藤弁護士は、実用化されて間もないDNA鑑定への妄信から冤罪が見逃されたことを指摘した。
菅家さんは講演後の取材で、再審について「(誤判に関係した)裁判官や検察官、科警研(警察庁科学警察研究所)の人たちを(証人として)出して真実を解明してもらいたい。無罪判決はそれから」とくぎを刺した。
(写真)「真相解明した上での無罪判決を」と主張する菅家さん(左)と佐藤弁護士=20日午後、名古屋市昭和区の中京大で
(2009年10月21日 中日新聞朝刊28面より)