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中日新聞掲載の大学記事

2009.10.21

名城大 4年ぶり日本一狙う 全日本大学女子駅伝対校選手権 25日号砲

 第27回全日本大学女子駅伝対校選手権が25日、仙台市陸上競技場をスタート地点とし、仙台市役所前市民広場をゴールとする6区間38.6キロで行われる。4年ぶりの優勝を目指す名城大(愛知)は、ユニバーシアード2大会連続日本代表の西川生夏(4年)、世界クロスカントリー選手権日本代表の小田切亜希(1年)ら、上級生から下級生まで穴のないメンバーがそろった。総力を結集し、昨年優勝の立命大、2位の佛教大(以上京都)にひと泡吹かせたい。

■鍛錬に自信

 「杜(もり)の都駅伝」と呼ばれる全日本大学女子駅伝。05年に日本一に輝いて以降は、06年が2位、07、08年が連続3位と、名城大はあと一歩で涙をのんできた。米田勝朗監督(41)は「立命大、佛教大は強い。1区間でも取りこぼしがあったら負ける。6人が完ぺきに走らないと優勝は見えてこない」と決戦に向けて表情を引き締める。その一方で「それだけのトレーニングは積んできた」と、鍛錬に鍛錬を重ねた部員たちの力強い走りに目を細めた。

 全日本大学女子駅伝(10月)、全日本大学女子選抜駅伝(12月)で3年連続区間新を記録している小島一恵を擁する立命大。7月のユニバーシアードベオグラード大会1万メートル金メダルの西原加純がエースを務める佛教大。2人の存在は脅威だが、名城大は全員がエースとも言える層の厚さを誇る。

 “エース筆頭格”の西川はユニバ1万メートルで4位。5位だったバンコク大会に続いて上位入賞した。ユニバのハーフマラソンでは津崎が2位、野村が3位に入った。ルーキーもイキがいい。小田切と亀山はともに、3月にヨルダンで行われた世界クロカンに出場。小田切が9月の日本インカレ1万メートルで4位になるなど頭角を現している。日の丸組だけではない。下藤が9月の日体大記録会で5000メートル15分59秒28を出し、西川、井原、小田切に続いてチーム4人目の15分台を記録。このほか須谷、谷水も9月に5000メートルの自己記録を更新した。

■全員エース

 8〜9月に長野県と北海道で行った合宿は、例年に比べ負荷を20%程度アップ。日本一を獲るために厳しい練習を積んだことが、確実に結果を生んでいる。西川は「自分は他校のエースに比べて頼りないところがあるかもしれないけど、同級生も後輩も頼もしい」とチームメートに絶対の信頼を置き、「名城大の“全員駅伝”をする中、気持ちをしっかり持って責任を果たしたい」と気負いなく話す。

 「駅伝で勝つ喜びを知りたくて名城大に来た。勝ちたい気持ちではどこにも負けないよう頑張りたい」

 最終学年を迎えた西川の決意は固い。3強の一角を占めるだけでは物足りない。“全員エース”の名城大が、再び「杜の都」仙台で歓喜を上げる。 

 (斎藤正和)

(2009年10月21日 中日スポーツ12面より)
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