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中日新聞掲載の大学記事

2017.02.16

実験動物苦しませない バイオ大 菅谷さん 技術者試験1位合格

 長浜バイオ大(長浜市)のアニマルバイオサイエンス学科3年菅谷友美さん(21)が、本年度の実験動物1級技術者認定試験に全国1位の成績で合格した。新薬などの安全性試験に欠かせない実験動物を、いかに適切に扱えるかが問われる試験。菅谷さんは「犠牲になる動物を、実験で苦しめないことがせめてもの償いになる」と合格を喜ぶ。(渡辺大地)

 マウスやラットなどの実験動物は、適切な知識や技術で扱えば、実験結果の正確性を保証するのに加え、犠牲となる動物の数を減らすことにもつながる。試験合格は技術者としてのお墨付きとなり、実験動物を扱う製薬や化粧品、食品会社などで重宝されるという。

 公益社団法人日本実験動物協会(東京)の主催で昨秋、学科と実技の2段階で実施。全国の社会人や大学生ら240人以上が受験し、約130人が合格した。

 学科では動物の健康に関する知識や、動物愛護の倫理観を問う250問が出題された。実技では、体長8センチほどのマウスへの薬物投与や採血、臓器の摘出などを制限時間内に行った。

 もともと不器用で、実技試験の直前には教員から「このままでは合格できない」とハッパを掛けられたという菅谷さん。「合格に向けて火が付いた」といい、遅いときは午前1時ごろまで研究室にこもり、仲間とともに技術を磨いた。

 長浜バイオ大は2011年から毎年、アニマルバイオサイエンス学科を挙げて受験しており、今回は菅谷さんを含めて過去最多となる8人が合格した。

 菅谷さんは「1位合格はびっくり。将来は実験動物の飼育管理などの仕事に就きたい」と話している。

 ◇他の合格者の皆さん 足立悠太、柿原礼佳(4年)小竹真由、杉山茉奈美、西村晃成、森彩花、横山博人(3年)

(2017年2月16日 中日新聞朝刊びわこ総合版より)

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