HOME > 中日新聞掲載の大学記事 > 全て
2016.11.22
遅咲き日野 ついにGP 羽生と同じ舞台「お待たせ」
25日開幕のグランプリ(GP)シリーズ最終戦NHK杯(札幌市)で、男子の21歳、日野龍樹(りゅうじゅ)(中京大)が遅咲きとなるGPデビューを果たす。同じ邦和スポーツランドで練習する山本草太(そうた)(愛知みずほ大瑞穂高)の負傷辞退による代替出場だが、待ち焦がれていた舞台に懸ける思いは強い。 (原田遼)
担当コーチからの電話で出場を知った時は言葉が出なかったという。「夢みたい。信じられなかった」。ともに出場するソチ五輪金メダリストの羽生結弦(ゆづる)(ANA)と昨季全日本選手権4位の田中刑事(けいじ)(倉敷芸術科学大)は同学年。小学生時代には常に2人と表彰台を争い、1番上に立ったこともある。「いつも2人に勝ちたいと思って練習した。結弦たちもたぶん同じで、大会で会うたびにみんなが成長していた」
ジュニア時代、日野がシニアで必須となる4回転ジャンプの習得に苦戦するうちに羽生は高校1年で早々とシニアに挑み、金メダリストへの階段を駆け上がった。
一昨年からは田中もシニアのGPシリーズに参戦した。自身は年下の選手にも追い抜かれ、下のカテゴリーの国際大会を転戦。かつてのライバルたちの演技を指をくわえて見つめるしかなかった。
今季、4回転トーループの成功率が少しずつ上がってきたところでチャンスが巡ってきた。早速羽生らにメール。「同じ土俵に立てる。お待たせという感じ」と“再会”を楽しみにする。
21歳のGP初出場は日本選手では異例。大学を卒業する来春以降の所属先は決まっておらず、「就職活動」とも位置付ける。「強いインパクトを残したい。4回転、降りたいですね」。長い年月、ため込んできた悔しさをぶつける。
(2016年11月22日 中日新聞夕刊5面より)
担当コーチからの電話で出場を知った時は言葉が出なかったという。「夢みたい。信じられなかった」。ともに出場するソチ五輪金メダリストの羽生結弦(ゆづる)(ANA)と昨季全日本選手権4位の田中刑事(けいじ)(倉敷芸術科学大)は同学年。小学生時代には常に2人と表彰台を争い、1番上に立ったこともある。「いつも2人に勝ちたいと思って練習した。結弦たちもたぶん同じで、大会で会うたびにみんなが成長していた」
ジュニア時代、日野がシニアで必須となる4回転ジャンプの習得に苦戦するうちに羽生は高校1年で早々とシニアに挑み、金メダリストへの階段を駆け上がった。
一昨年からは田中もシニアのGPシリーズに参戦した。自身は年下の選手にも追い抜かれ、下のカテゴリーの国際大会を転戦。かつてのライバルたちの演技を指をくわえて見つめるしかなかった。
今季、4回転トーループの成功率が少しずつ上がってきたところでチャンスが巡ってきた。早速羽生らにメール。「同じ土俵に立てる。お待たせという感じ」と“再会”を楽しみにする。
21歳のGP初出場は日本選手では異例。大学を卒業する来春以降の所属先は決まっておらず、「就職活動」とも位置付ける。「強いインパクトを残したい。4回転、降りたいですね」。長い年月、ため込んできた悔しさをぶつける。
(2016年11月22日 中日新聞夕刊5面より)