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2009.09.08
愛知大学野球 中京女大 初の勝ち点ならず
■愛知大学野球5部
中京女大が初めて“男女混成チーム”で戦ったが、創部以来初の勝ち点を挙げることはできなかった。前日(6日)、愛知大学野球の最下部である5部リーグでの公式戦連敗を「49」(オープン参加を除く)で止めた中京女大は7日、愛知県大府市の同大グラウンドで名市大との3回戦に、先発メンバーで男子5人、女子5人(指名打者を含む)で臨んだが、0−3で敗れた。女子の硬式チームとしては全日本大学野球連盟唯一の加盟チームとして話題を集めてきた。この春に男子部員が加わり、この秋から女子、男子を交互に出場させる方式に変更、女子のみで戦った1回戦は大敗、男子のみの2回戦は初勝利を挙げていた。
■3回戦完封負け
男子選手だけで公式戦初勝利を挙げた翌日、初の勝ち点を狙うには再び男子だけで臨む手もあった。中京女大が選んだのは男女混成の先発メンバーだった。この日の中京女大の安打5本はいずれも男子。試合終了時に試合に出ていた女子選手は奥田主将だけ。試合にも敗れた。それでも樋口一則監督(55)は「きょうは1、2回戦で力を発揮した選手を出した。スタメンはベストメンバーです」と言い切った。
相乗効果はあった。バッテリーと一塁、遊撃、右翼に入った5人の男子が守備範囲や肩の強さで見劣りのする女子を支えた。「少しでも簡単な打球を打たせようと考えた」と、6日に続いて完投した古川。2回には味方のエラーから始まった1死二、三塁のピンチで連続三振を奪うなど気を吐いた。一塁手の杉浦も「ショートバウンドは全部止めて、一、二塁間のゴロも全部取りに行くつもりで臨んだ」。結果的にエラーは1つに抑えた。
男子のフォローで女子ものびのびとプレー。「前日に初勝利を男子に取られて悔しかった」という三塁手・大沢は5つのゴロを無難にさばき「男子の足を引っ張るんじゃないかと不安もあったが、男子のおかげで思い切ってできた」と胸を張った。
敗因は攻撃のミス。2回には1死三塁からスクイズが決まらず、4回には無死二、三塁で走者がいずれもけん制で刺された。
奥田主将は「先にチャンスをつくったのはうち。修正すれば勝てると思う」と前向き。古川も「(男女)混成でも勝ち点は取れる」と手応えを口にした。
硬式野球部には女子選手が16人、男子選手が10人の計26人が在籍。今後のリーグ戦も1回戦は女子のみで戦い、2回戦は男子のみで臨む方針。来春には「至学館大」に校名が変更されるから、胸のマークが「Chujo(中女)」のユニホームで闘うのはこの秋が最後。この日の悔しさを胸に“女子単独チームでの1勝”と、創部初の勝ち点を目指す。 (高橋雅人)
◇3回戦(名市大2勝1敗)
中京女大 000000000―0
名市大 00003000x―3
(名)平岡、上田−石神
(2009年9月8日 中日スポーツ10面より)
中京女大が初めて“男女混成チーム”で戦ったが、創部以来初の勝ち点を挙げることはできなかった。前日(6日)、愛知大学野球の最下部である5部リーグでの公式戦連敗を「49」(オープン参加を除く)で止めた中京女大は7日、愛知県大府市の同大グラウンドで名市大との3回戦に、先発メンバーで男子5人、女子5人(指名打者を含む)で臨んだが、0−3で敗れた。女子の硬式チームとしては全日本大学野球連盟唯一の加盟チームとして話題を集めてきた。この春に男子部員が加わり、この秋から女子、男子を交互に出場させる方式に変更、女子のみで戦った1回戦は大敗、男子のみの2回戦は初勝利を挙げていた。
■3回戦完封負け
男子選手だけで公式戦初勝利を挙げた翌日、初の勝ち点を狙うには再び男子だけで臨む手もあった。中京女大が選んだのは男女混成の先発メンバーだった。この日の中京女大の安打5本はいずれも男子。試合終了時に試合に出ていた女子選手は奥田主将だけ。試合にも敗れた。それでも樋口一則監督(55)は「きょうは1、2回戦で力を発揮した選手を出した。スタメンはベストメンバーです」と言い切った。
相乗効果はあった。バッテリーと一塁、遊撃、右翼に入った5人の男子が守備範囲や肩の強さで見劣りのする女子を支えた。「少しでも簡単な打球を打たせようと考えた」と、6日に続いて完投した古川。2回には味方のエラーから始まった1死二、三塁のピンチで連続三振を奪うなど気を吐いた。一塁手の杉浦も「ショートバウンドは全部止めて、一、二塁間のゴロも全部取りに行くつもりで臨んだ」。結果的にエラーは1つに抑えた。
男子のフォローで女子ものびのびとプレー。「前日に初勝利を男子に取られて悔しかった」という三塁手・大沢は5つのゴロを無難にさばき「男子の足を引っ張るんじゃないかと不安もあったが、男子のおかげで思い切ってできた」と胸を張った。
敗因は攻撃のミス。2回には1死三塁からスクイズが決まらず、4回には無死二、三塁で走者がいずれもけん制で刺された。
奥田主将は「先にチャンスをつくったのはうち。修正すれば勝てると思う」と前向き。古川も「(男女)混成でも勝ち点は取れる」と手応えを口にした。
硬式野球部には女子選手が16人、男子選手が10人の計26人が在籍。今後のリーグ戦も1回戦は女子のみで戦い、2回戦は男子のみで臨む方針。来春には「至学館大」に校名が変更されるから、胸のマークが「Chujo(中女)」のユニホームで闘うのはこの秋が最後。この日の悔しさを胸に“女子単独チームでの1勝”と、創部初の勝ち点を目指す。 (高橋雅人)
◇3回戦(名市大2勝1敗)
中京女大 000000000―0
名市大 00003000x―3
(名)平岡、上田−石神
(2009年9月8日 中日スポーツ10面より)