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2016.11.11
川崎病診断の試薬 三重大開発 18年の実用化目指す
三重大大学院医学系研究科(津市)などでつくる研究チームは10日、主に1〜4歳の乳幼児がかかり、心臓病を引き起こすこともある原因不明の「川崎病」の早期診断につなげる試薬を開発したと発表した。病気の早期治療につながるとして2018年ごろの実用化を目指す。
研究チームは、病気の際に体内でつくられるタンパク質「テネイシンC」の働きに着目。患者の血液を調べたところ、一般的な治療に使われる血液製剤「免疫グロブリン」が効かない重症患者は、テネイシンCの値が高いことを世界で初めて突き止めた。後遺症を防ぐためには早期の治療が不可欠で、グループはテネイシンCを測る試薬を川崎病の研究に応用。製薬会社と共同で実用化を目指す。
川崎病は、全身の血管に炎症が起き、高熱や全身の発疹、目の充血、舌の炎症など特有の症状を示す。15%は重症患者で、心臓の冠動脈にこぶができる後遺症が残る場合がある。冠動脈のこぶは根治できず、心筋梗塞など重い心臓病を招くことがある。
NPO法人「日本川崎病研究センター」(東京)によると、2014年の国内の患者は1万5979人で過去最高を更新。10年連続で1万人を超え、拡大が続いている。
(2016年11月11日 中日新聞朝刊市民版より)
研究チームは、病気の際に体内でつくられるタンパク質「テネイシンC」の働きに着目。患者の血液を調べたところ、一般的な治療に使われる血液製剤「免疫グロブリン」が効かない重症患者は、テネイシンCの値が高いことを世界で初めて突き止めた。後遺症を防ぐためには早期の治療が不可欠で、グループはテネイシンCを測る試薬を川崎病の研究に応用。製薬会社と共同で実用化を目指す。
川崎病は、全身の血管に炎症が起き、高熱や全身の発疹、目の充血、舌の炎症など特有の症状を示す。15%は重症患者で、心臓の冠動脈にこぶができる後遺症が残る場合がある。冠動脈のこぶは根治できず、心筋梗塞など重い心臓病を招くことがある。
NPO法人「日本川崎病研究センター」(東京)によると、2014年の国内の患者は1万5979人で過去最高を更新。10年連続で1万人を超え、拡大が続いている。
(2016年11月11日 中日新聞朝刊市民版より)