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中日新聞掲載の大学記事

2009.09.04

愛知大学野球 秋季リーグあす開幕

 愛知大学野球秋季リーグ戦(中日スポーツ後援)が5日、瑞穂球場で開幕する。今春の2部リーグを全勝で制し、5季ぶりに1部に復帰した愛大は開幕週で名商大と対戦する。快速右腕の祖父江大輔投手(4年・愛知)と強肩強打の赤田龍一郎捕手(4年・静岡学園)の看板バッテリーがチームを引っ張る。中日の守護神・岩瀬の母校が久しぶりに大暴れの予感だ。

■5季ぶりに1部復帰 愛大目指すは神宮
看板は152キロ右腕祖父江と強肩強打捕手赤田

 自慢のバッテリーで、愛大はこの秋、波乱の目になる。1部リーグ復帰のリーグ戦開幕を控えて、八田剛監督(37)は強気な姿勢。「バッテリーを中心にしっかり守る。1部だからといってスタイルを変えることはない」。頼りになるのは右腕・祖父江。174センチ、71キロと小柄ながら、最速152キロを誇る。今春の2部リーグは6勝無敗、防御率0・18で最優秀防御率とMVPを獲得。夏のオープン戦でも31イニングを投げて防御率1・74と好調をキープする。8月末の韓国遠征では、同国のプロ野球にドラフト指名された選手たちを相手に三振の山を築いた。

 「韓国で抑えられたのは自信になった。フォームのズレもなくなってきているし、絶好調です」と力強く言い切った。「プロで通用するためにも真っすぐでカウントを整えられるようにしたい」と祖父江は貪欲(どんよく)な姿勢も見せる。

 バッテリーを組む“相棒”として、4番として祖父江を支えるのが赤田。178センチ、80キロと頑強な体をした左打者。今夏のオープン戦の打率は3割7分で「調子は良い感じ」と手応え十分。

 愛大が2部落ちしたのは両選手が2年の春。そのシーズン、リーグ戦には既に主力で出場し、好結果が出せなかっただけに「責任をめちゃくちゃ感じた」と祖父江。赤田も「当時のプレーをDVDで見たらひどかった」と振り返る。それだけに1部への思いは強い。

 祖父江は「毎試合投げ抜くのがエース。プロを意識しすぎず、自分の出せる力を全部出してチームに貢献したい」。赤田も「やっと上がれた。悔いは残したくない。(秋の明治神宮大会の中部地区代表決定戦の出場権を得る)2位以内に入って、(決定戦を突破して)神宮に行きたい」と最後の秋に全国大会出場を目指す。愛大の強力バッテリーにとって、ビッグチャレンジとなる。 (高橋雅人)

■インフル感染誤算

 愛大にとって唯一の誤算は開幕直前にチーム内に流行したインフルエンザ。8月末の韓国遠征でまん延。祖父江−赤田のバッテリーは幸い感染しなかったが、レギュラー選手を含む7、8人が発熱した。八田監督は「全員、熱はすぐに下がったようだが、練習に復帰してどれだけやれるかが心配」と頭を痛めている。

■団結力上がった 復帰の愛工大

 楽天の左腕・長谷部の母校・愛工大も1部復帰。こちらは「全員の全力疾走、全力プレー」が持ち味。「2部に落ちてから気持ちを入れ替えた」と大田主将。奥田監督も「野球に対する意識、団結力は以前と比べものにならないほど高い」と認める。

 指揮を執って18年目の同監督が「今までの監督生活で最も速い」という俊足、1番藤川の出塁率が鍵を握る。開幕カードは今春のリーグ戦優勝校・中京大が相手。挑戦者として思い切りぶつかっていく。

(2009年9月2日 中日新聞朝刊市民版より)
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