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2016.06.17
小型介護ロボ 団地で開発 藤田保健大とトヨタ 来春、豊明に拠点
藤田保健衛生大(愛知県豊明市)がトヨタ自動車などと協力し、介護ロボットの開発拠点「ロボティックスマートホーム」を来春、豊明市の豊明団地に開設する。団塊世代が75歳以上となる超高齢化社会を目前に控え、住民参加で日本の狭い居室空間にも導入しやすい小型ロボット開発に挑む先進的な取り組みだ。
豊明団地は1971(昭和46)年に入居を始め、現在は約4500人が暮らす。開発から45年がたち、65歳以上の高齢者が26.2%を占めるなど、住民の高齢化が問題となっている。
同大は2014年、豊明市と都市再生機構(UR)との3者で介護や医療に関する包括協定を締結。大学は協定を基に、団地内に「ふじたまちかど保健室」を開いて介護予防の体操教室をしたり、学生を団地の空き部屋に住まわせたりして、住民との交流を深めている。
介護ロボット開発事業は、自宅で療養する高齢者の支援を目指してスタートする。今秋から団地内の集会所を改修し、団地の居室を再現した75平方メートルのモデルルームを17年春に設置する。
事業では、トヨタや介護用リフト製造販売のモリトー(同県一宮市)と協力し、高齢者の自宅介護で要望の多い室内での移動やトイレ利用を手助けするロボットを中心に開発を進める。
飲み物を取ったり、カーテンを開いたりといった日常生活の動きを代行するロボットや、テレビ型モニターを通じて遠隔で体操教室に参加できるシステムもモデルルームに導入する。これらのロボットやシステムは、モデルルームでの実証実験を経て製品化への課題を探る。計画では、17年秋ごろから団地の高齢者有志にモデルルームを訪れてもらい、実際にロボットを体験してもらう。
これまでもトヨタと共同でリハビリや歩行を助けるロボットの開発に取り組み、今回の事業も担当する同大の才藤栄一統括副学長(61)は「現在の介護ロボットは大型が多く、狭い住宅での移動には向かない。高齢者が快適に過ごせる居室空間と介護ロボットをつくりたい」と話している。
(2016年6月17日 中日新聞朝刊1面より)
豊明団地は1971(昭和46)年に入居を始め、現在は約4500人が暮らす。開発から45年がたち、65歳以上の高齢者が26.2%を占めるなど、住民の高齢化が問題となっている。
同大は2014年、豊明市と都市再生機構(UR)との3者で介護や医療に関する包括協定を締結。大学は協定を基に、団地内に「ふじたまちかど保健室」を開いて介護予防の体操教室をしたり、学生を団地の空き部屋に住まわせたりして、住民との交流を深めている。
介護ロボット開発事業は、自宅で療養する高齢者の支援を目指してスタートする。今秋から団地内の集会所を改修し、団地の居室を再現した75平方メートルのモデルルームを17年春に設置する。
事業では、トヨタや介護用リフト製造販売のモリトー(同県一宮市)と協力し、高齢者の自宅介護で要望の多い室内での移動やトイレ利用を手助けするロボットを中心に開発を進める。
飲み物を取ったり、カーテンを開いたりといった日常生活の動きを代行するロボットや、テレビ型モニターを通じて遠隔で体操教室に参加できるシステムもモデルルームに導入する。これらのロボットやシステムは、モデルルームでの実証実験を経て製品化への課題を探る。計画では、17年秋ごろから団地の高齢者有志にモデルルームを訪れてもらい、実際にロボットを体験してもらう。
これまでもトヨタと共同でリハビリや歩行を助けるロボットの開発に取り組み、今回の事業も担当する同大の才藤栄一統括副学長(61)は「現在の介護ロボットは大型が多く、狭い住宅での移動には向かない。高齢者が快適に過ごせる居室空間と介護ロボットをつくりたい」と話している。
(2016年6月17日 中日新聞朝刊1面より)