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中日新聞掲載の大学記事

2016.04.03

愛知大学野球 プロ注目143キロ右腕 古田開幕白星

■中京大 秋春連覇へ好発進

 プロ注目の中京大・古田尚平投手(4年、愛知・名古屋)が好スタートを切った。2日、春季リーグ戦が開幕し、昨秋優勝の中京大は愛産大に3−2で、名城大は日本福祉大に5−1で先勝した。

■直球グイグイ 8イニング1/3 2失点

 大ピンチを最少失点で切り抜けた。中京大の先発右腕・古田が8イニング1/3を2失点。昇格したばかりの愛産大との接戦をものにした。

 1回から「行けるところまで全力で行く」と、最速143キロの真っすぐでグイグイ押した。相手投手の姓も古田で「同じ名前だったから、すごく意識した。先にマウンドを降りたくはなかった」。

 1点リードの6回、無死満塁の大ピンチを招き、左犠飛で追い付かれた。相手に流れを渡しかねない局面だったが、古田は「1点は取られても仕方ないけど、それ以上はやらない。最少失点で切り抜けるつもりだった」と、もう一段ギアを上げた。力強く腕を振り、ボールを低めに集め、2者続けてゴロを打たせて退けた。

 その裏、勝ち越し点が入ると7、8回は走者を背負いながらもホームを踏ませなかった、完投も視野に入れていたが、9回に先頭を出して1死二塁としたところで降板。だが半田卓也監督(33)が「苦しい試合の中で力を出してくれた。入学から順調に伸びて、今が一番いい状態に持ってきている」と認める好投だった。

 リーグ戦初先発は昨年10月。首位争いをしていた愛大に1失点完投勝ちし、優勝への足掛かりをつくった。この時に球速143キロをマークし、プロのスカウトからも注目された。半田監督の信頼も得たようで、昨秋のリーグ後に「このまま調子が良かったら、次の開幕戦はお前でいく」と告げられていた。本人は半信半疑だったが、2日前の3月31日に正式に開幕戦先発を任された。

 「すごく責任感を感じたけれど、勝ち切れたのが素直にうれしい。もっとレベルアップしていきたい」と古田。昨秋に頭角を現した右腕が、連覇へのキーマンとなりそうだ。 (平野梓)

■名城大・安江監督 初采配で初勝利

 今季から名城大で指揮を執る安江監督が初采配で初勝利した。1回には盗塁を絡めて得点するなど、機動力を使った攻撃を展開。試合後に選手からウイニングボールを渡され「隙あらば次の塁を狙う攻撃ができた。選手たちが一生懸命やってくれた」と喜んだ。

 社会人のNTT東海(現NTT西日本)の元監督。しばらく社業に専念していたが、この春に退職した。「捨て身の覚悟でやっている。まだ1つ勝っただけなので、反省点を生かしていく」と意気込んだ。

▼古田尚平(ふるた・しょうへい) 1994(平成6)年11月10日、愛知県春日井市生まれの21歳。180センチ、80キロ。右投げ右打ち。味美小3年時に地元の八幡学童野球クラブで野球を始め、知多中時代は硬式の名古屋北シニアに所属。名古屋高で主に遊撃手と投手をしていた。中京大では2年春からリーグ戦で登板。

▽1回戦(中京大1勝)
愛産大 001001000―2
中京大 00020100x―3

▽1回戦(名城大1勝)
日本福祉大 100000000―1
名城大 20020001x―5

(2016年4月3日 中日スポーツ10面より)
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