愛知大学野球春季リーグ（中日新聞社後援）は第４週第２日の２７日、愛知県日進市の名商大グラウンドで１部の２回戦２試合を行い、名商大は中部大、愛産大は愛院大に勝ち、それぞれ対戦成績を１勝１敗とした。

　名商大は中部大の金丸に八回二死まで無安打に抑えられたが、九回に多田の三塁打で同点とし、十回に捕逸でサヨナラ勝ち。

　愛産大は八回、高松の犠飛と松山の２打席連続となるソロ本塁打で２点を勝ち越した。

主砲開花、連続弾

　「また入っちゃった」。八回、愛産大の松山は２打席連続となるソロ本塁打を放ち、喜びと戸惑いの交じった表情でダイヤモンドを一周した。

　打球の飛距離はチーム一。社会人野球の好打者だった青山新監督に開幕から４番を任されたが、５試合で１安打と振るわず、この日は５番で臨んだ。「悔しさを晴らしたかった」。六回、内角の直球にバットを出すと、左翼ポール際への逆転２ラン。「やっと仕事ができた」。その勢いを次の打席にもつなげた。

　「来た球にバットのグリップを向けろ。そうすれば打球は勝手に飛ぶ」。力を信じるからこそ監督の教えはシンプル。これまでは焦りで体が突っ込んでいたが、前週の練習で間の取り方を修正すると成果が出た。

　「勝ち点のために明日も打つ」。過去の本塁打は愛知・蒲郡高時代に１本、大学でも２部で１本。開花した主砲が、昨季王者の愛院大に、もうひと泡吹かせようとしている。　（鈴木智行）

◇名商大（１勝１敗）

中部大　１０００００００００―１
名商大　００００００００１１―２
（延長１０回）

◇同（１勝１敗）

愛院大　０１０００１０１０―３
愛産大　００００１２０２ｘ―５
本塁打桑島（院）、松山２（産）

◇２部（２７日・名城大）

東学大　０００１００１００―２
名城大　０６００１１０１ｘ―９
（東）西口、岡本、渡辺−中山、中野
（名）阿部、斉藤、坂口忠−荒井、西部
本塁打武田（名）

日福大　００３４０００００―７
名院大　０００００４４０ｘ―８
（日）伊藤、高橋、柏崎、鶴田−近藤
（名）河瀬、伊川−磯部

（2008年4月28日　中日新聞朝刊20面より）