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中日新聞掲載の大学記事

2015.09.13

バレーボール W杯男子 日本がカナダ破り3勝目 204センチ21歳山内が躍動

 リオデジャネイロ五輪の出場2枠を争うワールドカップ(W杯)男子大会第4日は12日、広島県立総合体育館などで行われ、世界ランキング20位の日本は同14位のカナダを3−0で破り、3勝1敗の勝ち点8で5位に上がった。カナダは1勝3敗。

 日本は21歳のミドルブロッカー山内(愛院大)の速攻やサービスエースで流れをつかみ、最初の2セットを25−17、25−15で圧倒。第3セットも石川(中大)や清水(パナソニック)らの得点で25−21と制した。13日はイタリアに挑む。

 米国はイタリアとの全勝対決を制して4連勝の勝ち点12で首位に立ち、昨年の世界選手権覇者ポーランドはイランに競り勝って同11で2位。W杯2連覇を狙うロシアとイタリアが3勝1敗で続く。

 カナダを圧倒した日本の中で、21歳の山内が躍動した。クイックを9本全て決め、決定率は100%。さらにブロックとサーブでも得点し、計13点。「いいパスが来て(セッターの)深津さん(パナソニック)がいいトスをくれた。自分の力だけではない」と謙虚だったが、鮮烈な印象を残した。

 第1セットは8−4から強烈な速攻をたたき込む。「そこから勢いがついた」とスパイクに加え、変化球サーブでも得点。第2セットはブロックも飛び出した。山内がクイックを決めると、相手ブロッカーの警戒が強まった。その分マークが甘くなった石川や清水らが悠々と強打を決めた。

 身長はチームで最も高い204センチ。愛知・名古屋工芸高から競技を始め、現在は愛院大の4年生。4年前の前回大会は「見ていない。ここにいるなんて全く想像できなかった」と言うが、驚くべきスピードで進歩している。南部監督から石川らと日本の将来を担う存在と名指しされ「自信が持てない」と話していたが、試合後には「だいぶ自信になりました」と笑顔を見せた。飛躍のきっかけになりそうだ。

(2015年9月13日 中日新聞朝刊31面より)

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