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2015.07.07
金沢まちなか 語らい飲み会 学生×社会人 9日から月1回
多くの学生が集まる「学都」金沢。社会人と酒を酌み交わし、議論に花を咲かせる光景を復活させようと、地元と東京の大学生が9日、「まちなか語らいキャンパス」を始める。舞台は狭い店が軒を連ね、昭和の薫り漂う金沢市片町の中央味食街。学生らは「社会人との交流が広がり、新しい活動なども生まれれば」と期待している。
金沢や周辺には大学などがひしめくが、もっぱら郊外にある。かつて金沢城内にあった金沢大も1995年までに郊外に移転した。一方、金沢市は全国でも珍しい「学生のまち推進条例」を2010年に施行。片町に学生のまち市民交流館を設けるなど、学生の市中心部での活動を支援している。
こうした取り組みに、全国の地域づくりを研究する慶応大の飯盛(いさがい)義徳教授が着目。昨年9月、研究室の学生が金沢を訪れ、2泊3日の合宿形式で、まちなかでできる地域づくりのアイデアを地元の学生と議論した。提案された中の2つを組み合わせ、「金沢の魅力である路地裏の店で、相席によって交流を生む」というプランに結実した。
語らいキャンパスは来年1月まで毎月1回実施予定。味食街は多くて10席程度のカウンターのみの店が並ぶ。地元側の代表で金沢工業大3年の那須野孝太さん(20)は今回のプロジェクトで初めて訪れ、社会人と語る楽しさを実感。「強制的に相席になる環境もいい」と笑う。
飯盛教授は「地域づくりは『場』づくり」と指摘。場を通じて人のつながりや発想が生まれ、地域づくりの原動力になると話す。
店側も学生に期待する。「もっともっと若い人に来てもらいたい」と豚料理専門店を営む秋田一(はじめ)さん(51)。那須野さんは学生の卒業後も見据え、「社会人になって再び来店する、相席のサイクルができたら」と展望する。
問い合わせや参加申し込みはホームページから。「まちなか語らいキャンパス」で検索できる。9日午後6時半開始で、社会人は満席。
(日下部弘太)
(2015年7月7日 北陸中日新聞朝刊1面より)
金沢や周辺には大学などがひしめくが、もっぱら郊外にある。かつて金沢城内にあった金沢大も1995年までに郊外に移転した。一方、金沢市は全国でも珍しい「学生のまち推進条例」を2010年に施行。片町に学生のまち市民交流館を設けるなど、学生の市中心部での活動を支援している。
こうした取り組みに、全国の地域づくりを研究する慶応大の飯盛(いさがい)義徳教授が着目。昨年9月、研究室の学生が金沢を訪れ、2泊3日の合宿形式で、まちなかでできる地域づくりのアイデアを地元の学生と議論した。提案された中の2つを組み合わせ、「金沢の魅力である路地裏の店で、相席によって交流を生む」というプランに結実した。
語らいキャンパスは来年1月まで毎月1回実施予定。味食街は多くて10席程度のカウンターのみの店が並ぶ。地元側の代表で金沢工業大3年の那須野孝太さん(20)は今回のプロジェクトで初めて訪れ、社会人と語る楽しさを実感。「強制的に相席になる環境もいい」と笑う。
飯盛教授は「地域づくりは『場』づくり」と指摘。場を通じて人のつながりや発想が生まれ、地域づくりの原動力になると話す。
店側も学生に期待する。「もっともっと若い人に来てもらいたい」と豚料理専門店を営む秋田一(はじめ)さん(51)。那須野さんは学生の卒業後も見据え、「社会人になって再び来店する、相席のサイクルができたら」と展望する。
問い合わせや参加申し込みはホームページから。「まちなか語らいキャンパス」で検索できる。9日午後6時半開始で、社会人は満席。
(日下部弘太)
(2015年7月7日 北陸中日新聞朝刊1面より)