進学ナビ

HOME > 中日新聞掲載の大学記事 > 全て

中日新聞掲載の大学記事

2015.03.18

実学系で魅力ある大学へ 来月、名称変更の「鈴鹿大」

■「ビジネスマネジメント」「多文化共生」

 鈴鹿国際大(鈴鹿市郡山町)は4月1日から、鈴鹿大に名称変更する。合わせてモータースポーツに関わる観光や経営学を取り入れるなど、講義内容の見直しも図る。市野聖治学長は17日に開いた会見で、「開学からの『国際』の要素は残しつつも、地域になくてはならない大学を目指すための名称変更」と説明した。(鈴木智重)

 従来の「観光」「英米語」など4コースを「ビジネスマネジメント系」「多文化共生系」に再編。その下の専攻は「スポーツビジネス」「地域社会」など6領域に分ける。

 鈴鹿サーキットで開かれる自動車レース・F1をはじめ、地域の産業や資源について学ぶなど地域性を前面に打ち出し、実学系の講義を拡充する。4月の入学者は、2年生進級時に専攻を決定する。

 一連の改革の背景には、長引く学生の確保難がある。2015年度の入学予定者は17日現在、定員100人に対して80人で、うち32人を留学生が占める。14年5月時点の学生数は402人で、定員に対する学生数の割合を示す定員充足率は54.3%と低迷が続いている。

 鈴鹿短期大は、鈴鹿大短期大学部に名称変更する。12年に大学とキャンパスを統合しており、さらに一体化を図るのが狙い。幼稚園教諭・保育士コース(2年制)の定員を従来より20人多い90人に増やし、卒業生が進学する「こども教育学専攻」(2年制)を新設する。今後は一部専攻の大学への移行を念頭に置く。

 鈴鹿大の市野学長は「名称変更は、大学、短大を一体で存続させるための決意の表れ。県外に流出している地域の学生が集まる、魅力ある大学にしたい」と述べた。

(2015年3月18日 中日新聞朝刊広域三重版より)

戻る < 一覧に戻る > 次へ