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2015.01.30
県立大間瀬さん最優秀 日中関係の論文「宮本賞」
日中関係に関する大学生の優れた論文に贈られる「宮本賞・学部生の部」の今年の最優秀賞に、県立大外国語学部4年の間瀬有麻奈(ませゆまな)さん(22)の「日中間の多面的な相互理解を求めて 中国人学生の日本観に関する調査分析レポート」が選ばれた。
有識者や報道関係者などでつくる「日中関係学会」の主催で、今年で3回目。同学会長の元中国大使、宮本雄二氏が審査委員長で、学部生の部には今年、29人から応募があった。
中国学科に通う間瀬さんは2013年2月から1年間、江蘇省南京市の南京師範大に留学。現地で「一般的な中国人学生の対日観を知りたい」とアンケートを行った。観点に違いがないか調べようと、他国籍の外国人も併せて調査。日本語学科で学ぶ中国人40人、他の外国人85人から回答を得た。
日本の外交についての設問では、外国人の53.7%が「問題ない」と答えたのに対して、中国人の86.1%が「問題あり」と回答。「歴史認識の誤り」を理由に挙げるケースが多く、日本について学ぶ学生でさえ、教科書を通じた反日教育の影響を強く感じたという。
一方、「日本の何に興味があるか」については、外国人は「伝統文化」(9.5%)が最多だったが、中国人は「アニメーション」(13.3%)や「ドラマ」(11.7%)「音楽」「漫画」(いずれも7.4%)が上位を占め、日本のサブカルチャーにあこがれる様子が浮き彫りになった。
間瀬さんは「中国の若者は画一的に日本を評価しているのではない。今後の日中関係のためにも複雑な相互認識を民間レベルで読み解く努力が必要」と話している。(今村太郎)
(2015年1月30日 中日新聞朝刊県内総合版より)
有識者や報道関係者などでつくる「日中関係学会」の主催で、今年で3回目。同学会長の元中国大使、宮本雄二氏が審査委員長で、学部生の部には今年、29人から応募があった。
中国学科に通う間瀬さんは2013年2月から1年間、江蘇省南京市の南京師範大に留学。現地で「一般的な中国人学生の対日観を知りたい」とアンケートを行った。観点に違いがないか調べようと、他国籍の外国人も併せて調査。日本語学科で学ぶ中国人40人、他の外国人85人から回答を得た。
日本の外交についての設問では、外国人の53.7%が「問題ない」と答えたのに対して、中国人の86.1%が「問題あり」と回答。「歴史認識の誤り」を理由に挙げるケースが多く、日本について学ぶ学生でさえ、教科書を通じた反日教育の影響を強く感じたという。
一方、「日本の何に興味があるか」については、外国人は「伝統文化」(9.5%)が最多だったが、中国人は「アニメーション」(13.3%)や「ドラマ」(11.7%)「音楽」「漫画」(いずれも7.4%)が上位を占め、日本のサブカルチャーにあこがれる様子が浮き彫りになった。
間瀬さんは「中国の若者は画一的に日本を評価しているのではない。今後の日中関係のためにも複雑な相互認識を民間レベルで読み解く努力が必要」と話している。(今村太郎)
(2015年1月30日 中日新聞朝刊県内総合版より)