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2015.01.14
F1復活へ聖地で講義 鈴鹿国際大 16年度から
三重県鈴鹿市の鈴鹿国際大が2016年4月から、モータースポーツの普及をテーマにした講義を開講する。同大によると、国内の大学では初めての試み。鈴鹿は自動車レースの最高峰F1日本グランプリ(GP)が開かれるモータースポーツの聖地、鈴鹿サーキットで知られる。サーキットでの現場研修を取り入れながら、低迷するF1人気を地域一体となって盛り上げる仕組みも研究する。
国際人間科学部の講義として半年間に15回を予定。このうち2、3回はサーキットで行い、普段は非公開のピットや管制塔を見学しながら実際のレース運営や世界有数の難所とされるコースの特徴、F1の歴史などを学ぶ方向で調整している。
残りは、市野聖治学長らスポーツ経営学と観光ビジネス専門の教員が担当する。日本GPには国内外から多くのファンが訪れるが、交通渋滞や宿泊施設の少なさといった受け入れ態勢の悪さや、混雑を嫌う市民の関心の低さが長年の課題となっている。
このため講義では、F1モナコGPや米国のインディ500といった世界の主要レースの運営方法を参考に改善策を探ったり、市民がモータースポーツに親しめる取り組みを考えたりすることも目指す。
鈴鹿サーキットでの日本GP開催は1987年に始まり、2006年には最多の36万1000人の観客を動員した。しかし、近年はブームが下火となり、26回目の14年は15万1000人と2年連続で過去最低を塗り替えた。
観客の増加策として、近隣自治体や企業などでつくるF1の地域活性化協議会が、ファンを開拓するイベントやPR活動に力を入れている。講義を企画した市野学長は「鈴鹿とは切っても切り離せないモータースポーツは地域研究の題材になる。若い学生のアイデアで、F1による街おこしに協力したい」と話している。
(2015年1月14日 中日新聞夕刊10面より)
国際人間科学部の講義として半年間に15回を予定。このうち2、3回はサーキットで行い、普段は非公開のピットや管制塔を見学しながら実際のレース運営や世界有数の難所とされるコースの特徴、F1の歴史などを学ぶ方向で調整している。
残りは、市野聖治学長らスポーツ経営学と観光ビジネス専門の教員が担当する。日本GPには国内外から多くのファンが訪れるが、交通渋滞や宿泊施設の少なさといった受け入れ態勢の悪さや、混雑を嫌う市民の関心の低さが長年の課題となっている。
このため講義では、F1モナコGPや米国のインディ500といった世界の主要レースの運営方法を参考に改善策を探ったり、市民がモータースポーツに親しめる取り組みを考えたりすることも目指す。
鈴鹿サーキットでの日本GP開催は1987年に始まり、2006年には最多の36万1000人の観客を動員した。しかし、近年はブームが下火となり、26回目の14年は15万1000人と2年連続で過去最低を塗り替えた。
観客の増加策として、近隣自治体や企業などでつくるF1の地域活性化協議会が、ファンを開拓するイベントやPR活動に力を入れている。講義を企画した市野学長は「鈴鹿とは切っても切り離せないモータースポーツは地域研究の題材になる。若い学生のアイデアで、F1による街おこしに協力したい」と話している。
(2015年1月14日 中日新聞夕刊10面より)