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中日新聞掲載の大学記事

2014.12.30

「名古屋ギフト」作り進む 地元大学生ら 資金集め、商品選定に奔走

 名古屋大などの学生ら8人でつくるグループが、名古屋の名品を集めたカタログギフトを作り始めた。全国区の土産品に隠れて注目されてこなかった名品を掘り起こし、生産者に販路の1つとして活用してもらうことで地域に貢献するのが狙いだ。活動のための資金集めと取りそろえる商品の選定に奔走している。(戸川祐馬)

 カタログギフトは、贈られる側がカタログ冊子の中から好みの商品を選び、注文はがきをポストに投函(とうかん)すると商品が届くという方式。

 グループが手掛ける「名古屋市のギフト」は、はがき大のカード1枚1枚に商品が書かれている。表面に商品と生産者2人の写真を載せ、裏面にはこの2人が対談する形で商品の良さやこだわりを紹介している。

 ギフト作りを呼び掛けたのは、長野県塩尻市出身で名古屋大法学部4年の細井恭平さん(22)。今年10月、インターンシップ(就業体験)先の会社で、岐阜県高山市や古里の信州など他県のカタログギフトの存在を知り、生産者の思いが伝わる紹介方法に魅力を感じた。

 さらに大学内に愛知県内の出身者が多いことから「地元に愛着を感じている証拠。名古屋の人がいいと思うものを大切な人に届ける文化があってもいいのでは」とグループの結成を思い立ち、友達らに声を掛けた。

 参加しているのは、名古屋、南山、椙山女学園、三重の各大の学生7人と名城大付属高校の3年生1人。来年1月26日を期限に、活動に賛同する出資者を募っている。出資者が1口1万円を出すと、完成後にギフト(4000円相当)が出資者に送られ、残りがカタログ製作料などの活動資金となる。

 同時に、扱う商品の選定も進めている。市内でまちづくりに関わる人たちに聞くなどして、無農薬でうま味成分の多いトマトや伝統野菜を使ったせんべい、有松鳴海絞など40品を候補に挙げた。今後、生産者を訪ね、カタログへの掲載の意向を調査。最終的に10〜15品を決める。

 カタログは3月中旬から下旬に完成する予定。その後は、結婚式の引き出物や企業が営業先に用意する土産品にしてもらえるよう営業活動を進めていく。

 細井さんは「名古屋のこだわりの品を集め、贈る人も贈られる人も繰り返し商品を注文したくなるようなカタログギフトにしたい」と意気込んでいる。

 カタログを完成させて売り出すまでに45万円が必要。出資はホームページ(「地元のギフト」で検索)で受け付けている。(問)細井さん=090(4539)4821

(2014年12月30日 中日新聞朝刊市民版より)
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