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中日新聞掲載の大学記事

2009.02.05

愛大に理系学部 2015年めど総合大学化で生徒集め

 愛知大(本部・愛知県豊橋市)は2015年をめどに、豊橋キャンパス内にバイオテクノロジーなどを研究する理系学部を新設する方針を固めた。現在は文系学部しかないが、総合大学化によって、少子化の中で全国からの志願者集めを優位に進めたい考えだ。

 新学部による事業費は実験設備の新築などで約22億円と見込み、年間約150人の学生を募集する方針。学部名は未定。

地元と連携、バイテクなど研究

 新学部には植物の品種改良やクローン技術などのバイオテクノロジーを対象にした「生命科学・応用生物学」と、食品加工技術や食の安全などを研究する「食品科学」の2学科新設を想定。商品開発などで地元企業や農家と連携することで、全国最大級の農業地帯・愛知県東三河の活性化にも寄与する。

 名古屋市笹島地区での新キャンパスがオープンする12年に、豊橋キャンパスから2学部が笹島に移転することが決まっている。空きが生じる同キャンパスには当初、現代社会学部(仮称)のほか、食・農や経営・管理などを同時に学ばせる文理融合型の学部を新設する計画だった。

 しかし地元の高校から「文系なのか、理系なのか中途半端で分かりにくい」との声が多かったため、文理融合型構想を見直し、総合大学となることで、全国の理系志望の学生に目を向けさせる方が得策と判断した。

 愛大はデリバティブ(金融派生商品)取引で多額の含み損があり、笹島での新キャンパスの規模縮小を検討しているが、佐藤元彦学長は「財務状況を見ながらだが、地元からの期待も大きいため、なるべく早く具体化したい」としている。

(2009年2月5日 中日新聞朝刊1面より)
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