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中日新聞掲載の大学記事

2014.07.01

四日市大生2人 市消防団で奮闘 熱い心で地域貢献 大学も活動後押し

 四日市市消防団八郷分団で、地元の四日市大の学生2人が活動している。団員の定員割れが続く中、授業や部活動に優先して出動できるよう大学も後押し。福田昌則分団長(57)は「地域に貢献する心強い存在」と期待している。(山口登史)

 2人は総合政策学部4年の田中敏基さん(21)=大津市出身=と、同3年の藤森雄地さん(20)=伊賀市出身=で、2013年4月に入団。田中さんは既に消防本部から「応急手当指導員」の認定を受け、藤森さんも勉強を重ねている。

 総務省消防庁によると13年4月現在、全国の消防団員は86万4000人。このうち、大学生は2413人いるが、三重県内では珍しいという。

 市消防本部によると、八郷分団は定員22人に対し、12年3月までは18人だった。消防団員は火災現場への出動のほか、1年を通じて地域での救命救急や初期消火活動の講習会に参加しなければならず、自営業者を中心にためらう住民も少なくないという。

 こうした事情もあり、福田分団長が団員確保のため大学に協力を求めたところ、快諾を得た。これまでは訓練が中心だったが、6月19日には八郷西小学校のPTAを対象とした救急救命講習会で講師や指導助手を務め、心臓マッサージや人工呼吸の仕方、自動体外式除細動器(AED)の使い方を教えた。

 講習会の途中には学校から1キロ北の県道交差点付近で軽トラックの荷物が燃える火災が発生。2人にとって初の火災現場への出動で、交通整理を担当した。田中さんは「将来は消防士を目指しているので何事もいい経験になる」と前向き。藤森さんは「地域を良くするために頑張りたい」と話した。

(2014年7月1日 中日新聞朝刊北勢版より)
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