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中日新聞掲載の大学記事

2014.05.30

愛知大学野球 最優秀選手に源田 愛院大

 春季リーグ戦の閉会式が29日、名古屋市の瑞穂球場であり、1部リーグの表彰選手が発表された。最優秀選手は、チームを3季ぶり46度目の優勝に導いた愛院大の主将・源田壮亮(そうすけ)遊撃手(4年・大分商)が初受賞。新人賞には、リーグ4位の打率3割9分5厘を残した名城大の吉浦大樹右翼手(1年・名古屋国際)が選ばれた。

■打撃力アップで初個人タイトル

 優勝校の主将が、リーグの「顔」になった。初の個人タイトルが最優秀選手。「仲間のおかげ」。愛院大の源田主将は、少年のような笑顔で受賞の喜びをかみしめた。

 1年秋からレギュラーとして出場し、軽快な守備には定評があった。その反面、物足りなかった打撃を強化しようと、この冬にマスコットバットでの振り込みを徹底。さらに打席で重心を低くして構えるようにしたことで「当てに行くだけのバッティングが減った」。

 成果は数字に表れた。昨秋にはなかった長打を今季は3本放ち、打率も8分ほど上げてリーグ6位の3割7分。「1年生のころのビデオを見ていると、今だったら打てるなという球がいくつもある」。4年間で確かに成長し、社会人のトヨタ自動車入りも内定した。

 笑顔の絶えないおおらかな性格はチームに「和」を生んだ。「いつもおどけている」と自他ともに認めるお調子者。重圧がのしかかる場面でも、冗談を言ってナインの肩の力を抜く。だからこそ、たまに厳しい言葉を掛けるとチームが一気に引き締まる。

 現メンバーで神宮の土を踏んでいる数少ない1人。「向こう(神宮)で野球をすると、必ずまた戻ってきたくなる。それがリーグ戦へのさらなるモチベーションになる」。その思いを今度は後輩たちに感じてほしい。

 26日の今季最終戦で右手首を捻挫したが、6月10日の全日本大学選手権開幕には間に合う見通し。1年生の秋に明治神宮大会で準優勝を経験しているだけに、目標は「最低でもベスト4はいきたい」。最終学年で迎える全国舞台を、思う存分楽しむ。(小西亮)

■「野球人生で初」新人賞・吉浦

 新人賞を獲得した名城大の吉浦は「野球人生で個人タイトルをもらったのは初めて」と満面の笑みを浮かべた。2番・右翼手で全12試合にフル出場し、チャンスを演出。「前後の打順に頼りになる先輩がいたので気楽にできた」と振り返った。秋は他チームからの警戒度が上がる。「ヒットにしているのは直球が多いので、変化球にも対応していきたい」と見据えた。

(2014年5月30日 中日スポーツ9面より)

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