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中日新聞掲載の大学記事

2008.12.08

V3 愛工大A 1区転倒から猛追 東海学生駅伝

 知多半島を舞台に7日開かれた第70回東海学生駅伝対校選手権大会(中日新聞社共催)で、県勢は愛知工業大Aが3年連続8度目の優勝を果たし、中京大Aが2位、名古屋大Aが3位と上位を占めた。同時に開催した第2回東海学生女子駅伝対校選手権大会では、名城大Aが2年連続で優勝し、中京大が2位、中京女子大Aが3位に輝いた。 (田中富隆、字井章人)

練習からスピード強化

 男子トップでテープを切った愛工大Aのアンカー金谷将史選手(3年)は、部員らに囲まれ胴上げで宙に舞った。吉田士恩主将(4年)は「上位の力は拮抗(きっこう)しているが、今年もぜひ勝ちたかった」と満足そうにほほ笑んだ。

 練習メニューも選手選抜も、みんなで相談して決めている。今季は練習の段階からレース本番かそれ以上のペースを取り入れ、スピードを強化。トラック競技で県内トップクラスの3人を擁し、得意な距離に合わせてオーダーを組んだ。

 順当といえる結果だが、1区の鳥羽邦彦選手(4年)が5キロ過ぎで転倒するトラブルもあった。

 鳥羽選手は一度は10位以下まで下がったが猛追し、3位でたすきをつないだ。2区以降はトップを譲らず、2位に1分以上の差をつけ、王者の貫禄(かんろく)を見せつけた。

 同大は2001年からも3連覇を達成しており、吉田主将は「今回のチームは3年生が主体なので、次回は新記録の4連覇を目指してほしい」と夢を託す。しかし、有田哲治監督は「勝とうとする意欲を強く持ってもらうため、まったく違うチームをつくるつもりで臨みたい」と気を引き締めた。

家族や住民が声援

 美浜町布土の男子第一、女子第二中継所付近でも、選手の家族や地元住民らが大きな声援を送った。

 刈谷市築地町の関谷正俊さん(47)、由紀子さん(44)夫妻は、娘の綾乃選手(県立大1年)の到着を待ち構えた。「娘は4百メートルが専門だから」と4.2キロの“長丁場”を心配していたが、完走を見届けて「あんなに真剣な表情を見る機会はないし、楽しんでいるようでよかった」と喜んだ。

 豊田市中田町の上田浩信さん(53)、美幸さん(48)夫妻も、娘の真純選手(名古屋市立大1年)に声援を送った。真純選手は文科系サークルの所属だが、陸上部の経験を買われてメンバー入り。高校生以来の娘の力走に、浩信さんは「走っている姿を見るのも最後かな」と少し寂しそうに話していた。

(2008年12月8日 中日新聞朝刊15面より)
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