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中日新聞掲載の大学記事

2014.04.07

愛知大学野球 日福大 サヨナラでタイ

■勝利の流れ引き寄せた 前元救援

 今春1部に昇格した日本福祉大が、延長11回サヨナラで昨秋王者の中京大を4−3で破り、対戦成績を1勝1敗のタイとした。名城大は5−4で愛大を下して2連勝し、勝ち点を獲得。7日は午後1時から瑞穂球場で、中京大−日本福祉大の3回戦が行われる。

■延長11回の乱戦

 3時間50分に及ぶ長丁場。両軍合わせて26四死球の乱戦を制し、昨秋の王者から執念でつかみ取った1勝は格別だった。ベンチを飛び出して夕暮れのグラウンドで喜びを爆発させる日本福祉大ナイン。浜嶋清光監督(76)は「本当に良くやった。選手たちをほめたい」と手放しでたたえた。
 勝利につながる流れを引き寄せたのは、7回から救援したサイドスロー右腕の前元良太投手(2年・徳之島)。前日にも終盤1イニング1/3を投げて連日のマウンドとなったが、疲れはなかった。「負けたら勝ち点を奪われる」。その危機感を力に変えた。

■4イニング2/3被安打3

 1死二塁の場面から登板し、四球、適時打で同点とされたが、その後は踏ん張った。「とにかく捕手のミット目がけて思い切り腕を振った」。調子の良かった直球にカットボールやシュートを織り交ぜながら、丁寧に内と外に散らした。粘投が実ったのは延長11回。無死満塁の場面で、7番・家現の打球は投手を強襲し、遊撃手の本塁悪送球を生んだ。

 4イニング2/3を投げ、許した安打はわずか3本。勝ち星を手にした投のヒーローは本塁上にできた歓喜の輪に、満面の笑みで加わった。

 今のフォームになったのは高校時代。それまではスリークオーター気味だったが、肘が下がるクセがあったため徐々に投げる位置を下げていった。189センチの長身を生かした投げ方ではないため、周囲からは「身長のムダ遣いだ」と笑われる。

■生まれは徳之島

 生まれも育ちも鹿児島・徳之島。南国育ちには愛知の冬はつらく、寒さで肘を故障。何とか春に間に合わせた。王者から勝ち点を奪えるチャンスを前に、三連投も辞さない。「投げさせてもらえるなら、思いっきりいきます」。もう臨戦態勢に入っている。 (小西亮)

■野田出塁率9割 名城大が勝ち点

 名城大の1番・野田が打線の火付け役になっている。この日は1安打3四球で4度出塁。前日の開幕戦では3長打を含む4安打。2試合で出塁率は9割だ。「調子が良いと、打席での余裕が出てくる。この勢いのままリーグを戦っていきたい」。昨年は打撃がふるわず、今春のキャンプでも状態が上がらないため「どうせ打てないなら」と思い切ってフォーム改造に取り組んだ。それまで足を大きく上げていたが、すり足に。これがスムーズな体重移動につながった。進化したリードオフマンの姿に、松永監督も「あいつが出てくれるとリズムが生まれる」と信頼を寄せている。

▽2回戦(名城大2勝)
名城大 003000011―5
愛大 100100002―4
本塁打 近藤弘(城)太田(愛)

▽2回戦(1勝1敗)
中京大 00000210000―3
日福大 00000300001―4
(延長11回)
本塁打 飯田(京)

(2014年4月7日 中日スポーツ10面より)

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