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中日新聞掲載の大学記事

2014.04.08

愛知大学野球 日福大が1部初の勝ち点

 日本福祉大は連日の延長の末、4−2で中京大に競り勝った。対戦成績は2勝1敗となり、1978年に愛知大学野球連盟に加盟して以来、初めて1部リーグで勝ち点を獲得した。

■代打・菅 歴史的V打

 少し歯切れの悪い終わり方でも、歴史的な勝利には変わりなかった。11回裏、3アウト目となった左中間への飛球がワンバウンドでの捕球ではないかと中京大側が抗議。喜んでベンチを飛び出していた日本福祉大ナインは、肩透かしの苦笑いを浮かべた。12分後、あらためてゲームセットの声。今度はしっかり喜びをかみしめた。

 1部は7年ぶり2度目の舞台。2006年秋季に当時4年生だった中日の浅尾を擁して初めて昇格したが、その浅尾が抜けた翌07年の春季は一度も勝ち点を奪えず再び降格した。それだけにこの勝利には意義がある。「ただの1勝かもしれないけど。それでも・・・」。元中日投手で長らく総監督を務め、今季から指揮を執る浜嶋清光監督(76)は、そうつぶやいて言葉に詰まった。目尻に深く刻まれたしわに、うっすらと涙が伝った。

 前日も延長11回を戦い、サヨナラ勝ちした勢いは残っていた。「接戦になればうちのペース」。それがナインの共通意識だった。4、7回に1点ずつ返して追いつくと、徐々に流れはやってきた。

 11回表1死1、2塁。勝負を決したのは、ケガから復帰したばかりの主砲・菅だった。2月のノック練習中、左目に打球が当たって戦線を離れ、バットを振り始めたのは2週間ほど前。それでも昨秋まで4番を担っていた意地がある。「チームに迷惑かけた分を取り返したい」。代打で登場すると、内角寄りの直球を詰まりながらも中前に運んだ。

 「とにかく打ててよかった」。指揮官から託された期待に応え、ほっと胸をなで下ろした。復帰打がチームに大きな勝利をもたらしたが、浮かれてばかりもいられない。「まだリーグ戦は続く。この勢いのまま1試合ずつ大事に戦っていきたい」。この勝ち点をムダにしないためにも。 (小西亮)

■中馬 4安打で貢献

 前の2試合で無安打だった日本福祉大の8番・中馬が、4安打1打点と勝利に貢献。「自分は守備が下手。バットでしか貢献できないんでよかった」と喜んだ。

 開幕戦は5番だったが、不調で2戦目から8番に。この日は1打席目に走者を3塁に置きながら凡退し、開き直ってフルスイングだけを意識したことが奏功。「打順が下位のほうが気楽に打てます」とはにかんだ。

▽3回戦(日福大2勝1敗)
日福大 00010010002―4
中京大 10100000000―2
(延長11回)

(2014年4月8日 中日スポーツ9面より)

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