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2013.11.07
アレルギーの子にも安心 行事食のレシピ集 愛知の短大が開発
食物アレルギーの子どもたちとそうでない子が、クリスマスなどの行事に同じ物を食べられるよう開発した料理のレシピ集が今月下旬、出版される。レシピは愛知文教女子短大(愛知県稲沢市)で開いてきたアレルギーの子どもたちのためのクリスマスパーティーで振る舞ったメニューの一部。ひな祭りなどに応用できるメニューもある。(稲熊美樹)
■食材選び工夫、おいしくて華やか
本を開くと、色鮮やかで、見た目にも心躍る写真が並ぶ。すべて7大アレルゲンとされる卵、乳、小麦、エビ、カニ、そば、落花生を使わないレシピ。ポタージュスープには牛乳や生クリームではなく豆乳を、ミートローフのつなぎには、牛乳やパン粉でなくレンコンを使ってある。
メニューを開発した安藤京子教授は「アレルギーの子のための食事とそうでない子の分を間違える心配がなく、みんながおいしく食べられるメニュー。アレルギーの子に、みんなと同じ物を食べられる喜びを味わってほしい」と話す。
愛知文教女子短大では、2003年から毎年、アレルギーの子とその保護者を招いてクリスマスパーティーを開き、料理を振る舞ってきた。スープから始まり、前菜、魚料理、肉料理、米料理、デザートと、本格的なコース仕立て。
普段、アレルギーのない子たちと同じ物を食べられずにつらい思いをしたり、食べることを「楽しくない」と感じてきた子やその親たちにとって、家族そろって安心して外食を楽しめる機会は貴重。毎年、「おいしい」と、何杯もお代わりする子が多いという。
パーティーで調理を担当するのは、同短大生活文化学科食物栄養専攻の2年生。保育所や病院などの調理現場で求められるアレルギーの知識や調理技術を、パーティーの運営を通して学ぶ。食材は、有機野菜などを宅配する「らでぃっしゅぼーや」が提供。卵白不使用のベーコンなど、安心して食べてもらえるよう食材選びにも細心の注意を払う。
本には、これまでに生み出したレシピから厳選し、50種類を収めた。保育所や幼稚園などでの給食を想定しながらも、家庭でも作りやすいよう、レシピの目安の分量は少なめ。成形や彩りで子どもが喜ぶ工夫も紹介した。
「愛知文教女子短期大学がお届けするみんないっしょの楽しい給食 食物アレルギーに対応した行事食レシピ」は今月下旬に出版予定。食物アレルギーについて基礎知識を解説したコーナーもある。1890円。購入などの問い合わせは、芽ばえ社=電03(3579)7851=へ。
11回目となる今年のパーティーは、12月14日に愛知県稲沢市の同短大で開く。大人2800円、子ども1500円。応募多数の場合は抽選。後日、短大からアレルギーについて確認の電話がある。申し込みは、らでぃっしゅぼーや=フリーダイヤル(0120)831375=へ。
【ミートローフの作り方】(1本10人分)
(1)レンコンは50グラムをゆでてみじん切り、50グラムは生のまますりおろす。玉ネギ(100グラム)はみじん切りにし、油で炒めて冷ます。
(2)カボチャ(100グラム)は一口大に切り、蒸して冷ます。
(3)ミックスベジタブル(75グラム)は湯通しする。
(4)豚ひき肉(250グラム)に塩(1.5グラム)、こしょう少々、ナツメグ少々を入れ、<1>を加えて粘りが出るまで混ぜる。
(5)<4>に<2>、<3>を加えて形を整え、200度のオーブンで20分焼く。
<トマトソース>
(1)マッシュルーム(20グラム)は薄切り、ベーコン(15グラム)は5ミリ幅に切る。
(2)スープ(100ミリリットル)で<1>を少し煮て、つぶしたホールトマト(150グラム)、塩(1.5グラム)、こしょう少々を加え、少しとろみが出るまで煮る。
(2013年11月7日 中日新聞朝刊25面より)
■食材選び工夫、おいしくて華やか
本を開くと、色鮮やかで、見た目にも心躍る写真が並ぶ。すべて7大アレルゲンとされる卵、乳、小麦、エビ、カニ、そば、落花生を使わないレシピ。ポタージュスープには牛乳や生クリームではなく豆乳を、ミートローフのつなぎには、牛乳やパン粉でなくレンコンを使ってある。
メニューを開発した安藤京子教授は「アレルギーの子のための食事とそうでない子の分を間違える心配がなく、みんながおいしく食べられるメニュー。アレルギーの子に、みんなと同じ物を食べられる喜びを味わってほしい」と話す。
愛知文教女子短大では、2003年から毎年、アレルギーの子とその保護者を招いてクリスマスパーティーを開き、料理を振る舞ってきた。スープから始まり、前菜、魚料理、肉料理、米料理、デザートと、本格的なコース仕立て。
普段、アレルギーのない子たちと同じ物を食べられずにつらい思いをしたり、食べることを「楽しくない」と感じてきた子やその親たちにとって、家族そろって安心して外食を楽しめる機会は貴重。毎年、「おいしい」と、何杯もお代わりする子が多いという。
パーティーで調理を担当するのは、同短大生活文化学科食物栄養専攻の2年生。保育所や病院などの調理現場で求められるアレルギーの知識や調理技術を、パーティーの運営を通して学ぶ。食材は、有機野菜などを宅配する「らでぃっしゅぼーや」が提供。卵白不使用のベーコンなど、安心して食べてもらえるよう食材選びにも細心の注意を払う。
本には、これまでに生み出したレシピから厳選し、50種類を収めた。保育所や幼稚園などでの給食を想定しながらも、家庭でも作りやすいよう、レシピの目安の分量は少なめ。成形や彩りで子どもが喜ぶ工夫も紹介した。
「愛知文教女子短期大学がお届けするみんないっしょの楽しい給食 食物アレルギーに対応した行事食レシピ」は今月下旬に出版予定。食物アレルギーについて基礎知識を解説したコーナーもある。1890円。購入などの問い合わせは、芽ばえ社=電03(3579)7851=へ。
11回目となる今年のパーティーは、12月14日に愛知県稲沢市の同短大で開く。大人2800円、子ども1500円。応募多数の場合は抽選。後日、短大からアレルギーについて確認の電話がある。申し込みは、らでぃっしゅぼーや=フリーダイヤル(0120)831375=へ。
【ミートローフの作り方】(1本10人分)
(1)レンコンは50グラムをゆでてみじん切り、50グラムは生のまますりおろす。玉ネギ(100グラム)はみじん切りにし、油で炒めて冷ます。
(2)カボチャ(100グラム)は一口大に切り、蒸して冷ます。
(3)ミックスベジタブル(75グラム)は湯通しする。
(4)豚ひき肉(250グラム)に塩(1.5グラム)、こしょう少々、ナツメグ少々を入れ、<1>を加えて粘りが出るまで混ぜる。
(5)<4>に<2>、<3>を加えて形を整え、200度のオーブンで20分焼く。
<トマトソース>
(1)マッシュルーム(20グラム)は薄切り、ベーコン(15グラム)は5ミリ幅に切る。
(2)スープ(100ミリリットル)で<1>を少し煮て、つぶしたホールトマト(150グラム)、塩(1.5グラム)、こしょう少々を加え、少しとろみが出るまで煮る。
(2013年11月7日 中日新聞朝刊25面より)