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中日新聞掲載の大学記事

2013.08.14

ソーラーカーで豪縦断 金沢工大12年ぶりレースへ

■10月開幕 3000キロ「ミスなく完走したい」

 金沢工業大(野々市市扇が丘)のソーラーカーチームが今秋、オーストラリア大陸3000キロを縦断する世界最大規模のレース「ワールドソーラーチャレンジ」に12年ぶり3度目の挑戦をする。学生たちが、発電効率や空気抵抗を考慮して部品から設計して作り上げた車両「KIT Golden Eagle5」で完走を目指す。(谷知佳)

 チームは、ものづくりを楽しむ場として1993年に設立され、学生たちが運営する「夢考房」の14のプロジェクトの1つ。学部の1〜4年生と大学院生の男子29人が所属している。

 レースは10月6日に開幕し、日本勢4チームを含む20カ国の企業や大学計28チームが出場。北部ダーウィンを出発し、砂漠を貫く公道を南下してアデレードを目指す。走行できるのは1日9時間に限られ、夜は野営する。関門もある。

 同大は、昨夏に出場した「ソーラーカーレース鈴鹿2012」で、実用化を目指す国際規格部門の準優勝に輝いた車両に改良を加えて挑む。F1や航空機にも使われる軽くて丈夫な素材を使った車体は長さ4.5メートル、幅1.8メートル。車高は1.2メートル、重量は軽自動車の3分の1ほどの232キロに抑えた。平均時速62キロ。

 今月4〜11日に秋田県大潟村で行った試走では、トラブルの連続だったといい、レースに向けた横浜港での船積みを19日に控えて調整を重ねる。リーダーで機械工学科3年の坪井太郎さん(21)は「ノーミスで6日間かけて完走したい」と話している。

 レースは87年に始まり、隔年で開催されている。同大チームは99年に初出場して5位、2001年には9位だった。

(2013年8月14日 北陸中日新聞朝刊第二石川総合版より)
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