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中日新聞掲載の大学記事

2013.01.19

名大理学部70年 野依特別教授ら記念講演 昔の思い出や後輩への助言

 名古屋大理学部(名古屋市千種区)の創設70周年を記念する講演会が18日、学内の坂田・平田ホールで開かれ、研究者や学生ら300人が集まった。ノーベル賞受賞者の益川敏英、野依良治の両特別教授と、大沢文夫名誉教授の理学部・名大大学院理学研究科出身者3人が登壇し、昔の思い出や後輩への助言を述べた。

 理学部は名古屋帝国大時代の1942年に理工学部から独立して発足した。ノーベル賞の受賞者では野依、益川さんのほか、小林誠、下村脩の両特別教授の4人を輩出。ノーベル賞より受賞が難しいといわれる数学の賞「フィールズ賞」の京都大数理解析研究所の森重文教授も出身者の1人だ。

 登壇者の三人は一人ずつ順に講演。益川さんは「大学院生だったころ、われわれ物理学の分野には若い先生が多く、教員と学生の距離が近かった」、野依さんは「日本を科学立国とするために、若い皆さんには世界に羽ばたいて活躍してほしい」とそれぞれ話した。

 一方、大沢さんは「お金も設備もないまま、研究を始めた。研究で何を調べたらよいかに気付くまで2年かかった」と振り返った。(中村禎一郎)

(2013年1月19日 中日新聞朝刊県内版より)

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