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中日新聞掲載の大学記事

2012.09.13

日本学生対校陸上 市川、短距離3冠

 陸上の日本学生対校選手権最終日は12日、東京・国立競技場で行われ、女子200メートルはロンドン五輪400メートルリレー代表の市川華菜(中京大)が23秒64で初優勝し、100メートル、400メートルリレーと合わせた短距離3冠を達成した。

 円盤投げは男子の堤雄司(国士舘大大学院)が56メートル89の大会新記録で5連覇し、女子の高橋亜弓(筑波大大学院)も大会記録を塗り替える54メートル22で2連覇した。男子棒高跳びは五輪代表の山本聖途(せいと、中京大)が5メートル40で初優勝した。

 対校得点は男子で日大が14年ぶり15度目、女子は筑波大が4年連続22度目の優勝を果たした。

■山本 記録納得せず

 男子棒高跳びの山本は優勝を決めた後に挑んだ5メートル53を3回とも失敗した。7月にマークした5メートル62の学生記録更新を目指したが及ばず「勝てたのは良かったが記録には納得できない」と悔しがった。

 記録なしに終わったロンドン五輪は海外選手とコミュニケーションが取れず、力を発揮できなかったという。来年は欧州遠征を計画しており「4年後に借りを返すため、いろんなことを吸収したい」と誓った。

■200も完勝 充実4日間 4種目で10レース 「力出し切った」

 100メートルの再現のような完勝。市川が200メートルでも力の違いを見せた。0.3メートルの追い風を受け、大会記録に0秒20差に迫る好タイムでゴール。2着には0秒34の差をつけた。

 4冠目を狙った1600メートルリレーは、アンカーとして出場。トップと50メートル近く大差がある5位でバトンを受けると「絶対に表彰台へ」と、気迫の追い上げで3位フィニッシュした。

 大会では4種目計10レースに出場。リレー後は座り込み、しばらく立ち上がれなかった。

 「大会でこんなに走ったのは、大学2年の東海インカレ以来」というほど走りまくった。「200メートルでは大会記録を出したかったけど、疲れちゃいました」と苦笑した。卒業後も中京大を拠点に競技を続ける予定で、4冠達成はならなかったが「それができれば悔いなく終われたけど、難しいと思っていた。力は出し切ったと思う」と充実の4日間を振り返った。(高橋知子)

(2012年9月13日 中日新聞朝刊27面より)
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