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中日新聞掲載の大学記事

2012.08.31

愛大・酒井さん 就業体験の集大成 老舗醸造会社に資料庫

■西尾・はと屋「みそぱーく」 倉庫改装し歴史紹介

 西尾市吾妻町のみそ・しょうゆ醸造会社「はと屋」でインターンシップ(就業体験)中の愛知大3年酒井達弥さん(20)=岡崎市欠町=が、社敷地内のテーマパーク「みそぱーく」に骨董(こっとう)品や看板の資料庫を完成させた。インターンシップは31日で終了し、「はと屋で働いた集大成になった」と喜んでいる。(藤原哲也)

 酒井さんは経済学部生。営業の仕事に興味があり、インターンシップを支援するNPO法人の紹介で2月から働き始めた。通常の仕事に加えて、夜のみそ蔵見学会を企画するなど随所で学生らしい感性を発揮してきた。

 資料庫の開設も、見どころを増やそうと自ら発案した。物置だったコンテナ倉庫に黒い板を打ち付け、みそ蔵風に改造して仕上げた。「ペンキ塗りの仕上げは自分でもやった」と胸を張る。

 14平方メートルの庫内は、はと屋の歴史を紹介する構成だ。歴代当主が集めたハトの骨董品や戦前に使われた看板、写真などを配置する。はと屋当主の鳥山家先祖が西尾城主を務めた歴史も紹介し、城で使われていた一ツ葉葵の鬼瓦とシャチホコを一つずつ並べた。

 9代目当主で社長の鳥山欽示さん(53)は「二十歳の感性でよく考えてくれた。日々の営業や見学者への説明もしっかりやってくれた」とたたえる。

 酒井さんは「多くのことを任され重圧もあったが、責任感が生まれた。就職活動も近いので、さらに能力を高めたい」と話している。

(2012年8月31日 中日新聞朝刊西三河総合版より)
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