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中日新聞掲載の大学記事

2012.03.30

複合材拠点 来月誕生 名大、車などへ応用研究

 名古屋大は、4月1日に航空機や自動車の新素材を産学官で共同研究する組織「ナショナルコンポジットセンター」を新設する。今後1年で準備を進め、来年4月から本格的な活動を始める。

 センターの研究には、宇宙航空研究開発機構(宇宙機構)のほか、トヨタ自動車やホンダ、三菱重工業、川崎重工業など自動車、航空機メーカー10社以上が参加する。炭素繊維を使った次世代の複合材を、航空機や自動車部品に応用する方法を探る。

 費用は経済産業省の補助を含め20億円。大型のプレス成形機、雷や火災に対する耐久性を調べる装置などを整備し、中部地方の企業が活用できるようにする。

 複合材は鉄の4分の1の重さにもかかわらず、強度が10倍もある素材として世界的に注目を集めている。昨年就航した最新型旅客機「ボーイング787」にも利用されている。

 日本は、国を挙げて複合材技術に取り組む英国やオランダなど欧州各国に大きく後れを取っている。国際競争力を維持するために、複合材技術の開発が急務となっている。

(2012年3月30日 中日新聞朝刊11面より)
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