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2012.01.30
中部日本学生スキー 史上初 中京大“完全制覇” 男女とも3年連続に花
男子の回転は松沢大樹(中京大1年)が1本目にこの日最速の41秒49をマーク。2本目は5位の45秒69だったが、1本目の貯金を生かし逃げ切って初優勝。前日のスーパー大回転、大回転と合わせて3冠を狙った森本優希(中京大3年)は0秒81差の2位。女子は恒松睦美(中京大1年)が2位に2秒29の大差をつけて初優勝を飾った。男子の距離10キロフリーは10キロクラシカルで2位だった馬場亮太(中京大2年)が25分54秒9で2連覇。総合成績は男女9種目すべて1位と大会史上初の“完全制覇”を成し遂げた中京大が男子、女子そろって3年連続で優勝。
■松沢 男子回転 2本目失速も初V
うれしさ半分、悔しさ半分といったところか。男子回転の1本目で断トツの41秒49をマークした松沢が2本目は5番目の45秒69と失速。緩斜面で細かいミスが出てラストの伸びを欠いたが、1本目の“貯金”が効いて同じ中京大の先輩・森本の3冠をわずか0秒81差で阻止した。
「(2本目は)意識しちゃいました。2本とも1位で完全制覇したかった」と苦笑いしながらも「回転なら何とか森本さんに勝ちたいと思っていた」と満足感も漂う。
名門、長野県・飯山高出身の1年生。昨年は全国高校総体(大回転)で11位。「高校時代のコーチの下でビッシリ教えてもらう形から大学では自分たちで全部やる形に。練習環境が一変して戸惑ったこともあったけど、結果が出せたのは収穫」と胸を張る。
中部では圧倒的な力を見せつける中京大だが、一昨年は女子、昨年は男子が全日本学生選手権(インカレ)で2部落ちした。来月21日からの大舞台で1部復帰を誓う中、今大会で男女9種目すべて1位と“完全優勝”を飾ったことで齊藤敬男総監督(62)は確かな手応えをつかむ。
「なかなか全員が集まる機会が少ない中でチームが一丸となって1部のチームに匹敵する滑りを見せてくれた。それぞれ2部なら優勝が狙えるレベル。楽しみです」
中京大は水泳部が一昨年に男子、昨年に女子がインカレで優勝と好調。「スキー部も続きたい」と齊藤総監督のボルテージは高まる一方だ。 (竹尾和久)
■回転で本領発揮 女子 恒松 圧勝
スーパー大回転6位、大回転4位と前日は不調だった1年の恒松が「最も得意」の回転で本領を発揮。2本ともトップの滑りで2位に2秒29差の圧勝。「1本目に思いっきり攻める自分の滑りができました」と会心の表情がこぼれる。島根県飯南高出身だが、冬場は長野県の白馬が練習コースだったため「地元のコーチに恩返しできた」とうれしそう。2年前にインカレ2部落ちした中京大の女子にとって今年は1部復帰が最大目標。前日、2冠を制した辻も1年生で「私たちが盛り上げていかないと。勢いを付けて頑張っていく」と来月の大舞台をしっかりと見据えていた。
■馬場快走 2連覇 男子距離10キロフリー
男子距離10キロフリーは馬場が、昨年のタイムを3分近くも短縮する快走で2連覇を飾った。腰の位置を高くして前方への体重移動をスムーズにするフォーム修正が実って「去年より確実に競技力が上がったと思う」と充実感いっぱいだ。来月の9日から始まる全日本選手権に出身の福島県のスキー連盟から推薦を受けて出場が決まっている。「実力的にはまだまだですが、社会人と一緒に走って勉強させてもらうつもり。次のインカレにつなげたいですから」と意欲的だ。
▽第57回▽最終日▽29日▽長野県白馬村・白馬岩岳スノーフィールド、白馬クロスカントリー競技場▽男女回転(全長は男子727.3メートル、女子646.4メートル、標高差は男子178メートル、女子158メートル、最大斜度43.9、平均斜度は男子24.5、女子24.4)、男子距離フリー10キロ▽中日新聞社など主催
(2012年1月30日 中日スポーツ10面より)
■松沢 男子回転 2本目失速も初V
うれしさ半分、悔しさ半分といったところか。男子回転の1本目で断トツの41秒49をマークした松沢が2本目は5番目の45秒69と失速。緩斜面で細かいミスが出てラストの伸びを欠いたが、1本目の“貯金”が効いて同じ中京大の先輩・森本の3冠をわずか0秒81差で阻止した。
「(2本目は)意識しちゃいました。2本とも1位で完全制覇したかった」と苦笑いしながらも「回転なら何とか森本さんに勝ちたいと思っていた」と満足感も漂う。
名門、長野県・飯山高出身の1年生。昨年は全国高校総体(大回転)で11位。「高校時代のコーチの下でビッシリ教えてもらう形から大学では自分たちで全部やる形に。練習環境が一変して戸惑ったこともあったけど、結果が出せたのは収穫」と胸を張る。
中部では圧倒的な力を見せつける中京大だが、一昨年は女子、昨年は男子が全日本学生選手権(インカレ)で2部落ちした。来月21日からの大舞台で1部復帰を誓う中、今大会で男女9種目すべて1位と“完全優勝”を飾ったことで齊藤敬男総監督(62)は確かな手応えをつかむ。
「なかなか全員が集まる機会が少ない中でチームが一丸となって1部のチームに匹敵する滑りを見せてくれた。それぞれ2部なら優勝が狙えるレベル。楽しみです」
中京大は水泳部が一昨年に男子、昨年に女子がインカレで優勝と好調。「スキー部も続きたい」と齊藤総監督のボルテージは高まる一方だ。 (竹尾和久)
■回転で本領発揮 女子 恒松 圧勝
スーパー大回転6位、大回転4位と前日は不調だった1年の恒松が「最も得意」の回転で本領を発揮。2本ともトップの滑りで2位に2秒29差の圧勝。「1本目に思いっきり攻める自分の滑りができました」と会心の表情がこぼれる。島根県飯南高出身だが、冬場は長野県の白馬が練習コースだったため「地元のコーチに恩返しできた」とうれしそう。2年前にインカレ2部落ちした中京大の女子にとって今年は1部復帰が最大目標。前日、2冠を制した辻も1年生で「私たちが盛り上げていかないと。勢いを付けて頑張っていく」と来月の大舞台をしっかりと見据えていた。
■馬場快走 2連覇 男子距離10キロフリー
男子距離10キロフリーは馬場が、昨年のタイムを3分近くも短縮する快走で2連覇を飾った。腰の位置を高くして前方への体重移動をスムーズにするフォーム修正が実って「去年より確実に競技力が上がったと思う」と充実感いっぱいだ。来月の9日から始まる全日本選手権に出身の福島県のスキー連盟から推薦を受けて出場が決まっている。「実力的にはまだまだですが、社会人と一緒に走って勉強させてもらうつもり。次のインカレにつなげたいですから」と意欲的だ。
▽第57回▽最終日▽29日▽長野県白馬村・白馬岩岳スノーフィールド、白馬クロスカントリー競技場▽男女回転(全長は男子727.3メートル、女子646.4メートル、標高差は男子178メートル、女子158メートル、最大斜度43.9、平均斜度は男子24.5、女子24.4)、男子距離フリー10キロ▽中日新聞社など主催
(2012年1月30日 中日スポーツ10面より)