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中日新聞掲載の大学記事

2012.01.16

朝日大学相撲部 山元佳美さん 男子部員を押し出し

 猛者が集まる相撲部で、ひときわ目立つ身長155センチの女子大生。腰を落として構えるとさらに小さくなるが、ぶつかり稽古では男子部員の胸に「バチン」と音を立ててぶつかり、ズリズリと押し出してしまう。

 「一瞬で勝負が決まる面白さ」にひかれ、昨年4月に強豪の朝日大相撲部に入部。同学年の野上麻奈さん(19)とともに、1988年の創部以来初めての女力士となった。

 小学生の時、兄の影響で大垣市の道場に通い、相撲を始めた。中学と高校では柔道部だったが、高校3年時に全日本女子相撲選手権大会の軽量級で優勝。「あの時は柔道の技で勝てただけ」と謙虚に振り返る。

 大学では全身が筋肉痛になるほどの本格的な練習を重ねたが、昨年10月の全日本女子相撲選手権大会は軽量級で3位。課題である立ち合いの弱さを痛感した。

 希少な女子部員に高橋重人監督(45)は「瞬発力と勝負勘の良さが光る。もっとしぶとい戦いができるようになれば、伸びしろは十分ある」と期待する。

 小柄な体格を生かし、素早く下手からまわしを奪う相撲には自信がある。山元さんは昨年の全日本女子相撲選手権大会での悔しさを胸に、「負けた分を絶対取り返す」と日本一奪還を誓っている。(豊田直也)

(2012年1月16日 中日新聞朝刊24面より)
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