ノーベル物理学賞受賞者で名古屋大の益川敏英特別教授が講師を務める特別講座が２７日、大学構内のＥＳ総合館で開かれ、参加した高校生ら２０人が将来の進路や勉強法を質問した。

　特別講座は名大高等研究院の主催で愛知、岐阜、三重県などの高校１年から大学１年の男女が参加。それぞれ自己紹介した後、益川さんと昼食を取りながら会話を交わした。

　益川さんの母校、名古屋市向陽高の服部愛さん（３年）は「英語が不得意。良くないことですか」と質問。これに対し、英語嫌いで知られる益川さんは「研究者になるならば英語が読めることだけは必須。チャンスがあるなら勉強した方がいい」と助言した。

　他の参加者も次々と質問。益川さんは「私も大学の先生に憧れた。何かに憧れることが行動の原動力」「早々と進む道を決めずに勉強しながら考えればいい。必ず夢中になれるものがある」と一人一人に丁寧に答えていた。　（中村禎一郎）

（2011年12月28日　中日新聞朝刊県内総合版より）