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中日新聞掲載の大学記事

2011.09.27

愛知大学野球 愛院大・浜内 ビックリ初本塁打

■苦しんだ男の逆襲で勝ち点

 愛院大と愛大が勝ち、ともに対戦成績を2勝1敗として勝ち点を獲得した。愛院大は愛工大に3−0で競り勝ち、勝ち点3に伸ばした。愛大は22安打の猛攻で中部大に16−1で大勝し、同2とした。

■犠飛と思ったら

 打った本人も驚いた。0−0で迎えた8回無死一、三塁。途中出場の愛院大・浜内優弥左翼手(3年・西日本短大付)が愛工大の先発・石川の内角の直球をフルスイング。「犠飛になる。よし1点と思った」というが、打球はグンと伸びて右翼フェンスを越えた。

 「まさかこの場面で初めて…。練習のフリー打撃でしか打ったことがないのに」。練習試合を含めても初となる浜内の本塁打が決勝弾となった。

 勝ち点2で並んでいた愛工大と1勝1敗で迎えた決戦。負けたら4季連続優勝に黄色信号がともったかもしれない。浜内を含めて秋季リーグで結果が出ていなかった選手たちがこの正念場で躍動した。

■野球辞めようと

 昨年は主力だった浜内は今春のキャンプで極度の打撃不振に陥った。「打撃が分からなくなった。全然違うところを振ったりして…」。一時は野球を辞めることまで考えたという。それでも励ましや助言を受け、もがきながらも前に進んでいる。

 愛工大を4安打に封じて今季初完封の先発・中根は今秋、2回戦の先発マウンドを1年後輩の右腕・永岡に譲り「悔しさしかない」と振り返る。8回無死一塁で代打で登場し、エンドランで好機を広げた上野も今春はスタメンだったが、現在は控え中心。苦しみ、悩んだ選手たちは起用に応えようと必死だった。

 「これが全員野球」と伊藤孝真総監督(53)。浜内も「一人一人の力は小さいけど、全員で勝利を目指している」と胸を張る。

 これで勝ち点を落としていないのは愛院大だけとなった。優勝争いでも一歩リード。「ぼんやりと見えてきた」と伊藤総監督。4季連続優勝を視界にとらえたようだ。 (麻生和男)

■22安打16点 愛大連日の猛攻

 愛大は25日の2回戦に続いて、2桁得点の猛攻を見せた。八田監督は「何が起きたんですかね」と22安打16得点に満面の笑み。

 6人が複数安打を放った中でも、当たっていなかった主将の4番・上野が先制の犠飛を含む2安打3打点と結果を出したのは明るい材料。上野は「打撃の際の左手の使い方を八田監督に教えてもらった成果。でも、これまで足を引っ張ってきた分を、これで取り返したとは思っていない」と頼もしく話した。

◇3回戦(愛院大2勝1敗)
愛工大 000000000―0
愛院大 00000003x―3

◇3回戦(愛大2勝1敗)
愛 大 112402402―16
中部大 000000001―1

(2011年9月27日 中日スポーツ10面より)
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