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中日新聞掲載の大学記事

2011.04.10

愛知大学野球 名商大・上野が1失点完投

 名商大は新エースの上野貴之投手(4年・祐誠)が完投し、愛大に3−1で先勝した。名城大は延長11回、加藤翔大右翼手(2年・中京)のサヨナラ打で中部大に3−2で競り勝った。

■愛大に先勝 頼もしい新エース

 名商大の新しい背番号1が期待通りの投球を披露した。エースナンバーを背負った上野が愛大を3安打1失点に抑えて完投。淡々と投げ続けた右腕が、試合終了の瞬間はようやく表情を緩めた。

 「指にボールが掛かっていたので、腕を振ることを意識した。最後は詰めが甘かったけど、いい感じで投げられた」

 4回まではパーフェクト。5回の先頭打者に安打を許したが、その後も2四球を与えただけで直球中心に打者を攻め続けた。「投球練習中に足がつった」という9回に2安打と自身の暴投で1点を失い、完封は逃したが、開幕戦の重圧を考えれば上々の発進。中村順司監督(65)も「上野に尽きる。文句なし」と手放しで絶賛した。

 名商大では2年時からエースとして登板し、リーグ通算26勝を挙げた水野(現三菱重工名古屋)が今春卒業。新エースに指名された上野は、昨年は春に右ひじを痛めた影響で思うような投球ができなかったが、今年は副将に就任して自覚も十分。水野からは「オマエがエースなんだから引っ張っていけ」と声を掛けられたといい、球の切れと制球で勝負する本来の投球を開幕前のオープン戦から続けている。

 「僕は水野さんの背中を見て育っている。勝利数では勝てないけど、負けたくない。水野さんを超える投手になりたい」と上野。昨秋は目前で優勝を逃した名商大に、頼もしい新エースが名乗りを上げた。 

 (麻生和男)

■加藤サヨナラ打 名城大が先勝

 名城大は延長11回に6番・加藤のサヨナラ打で先勝した。1死二塁の好機で高めのボール球を右前に運んだ加藤は「思い切って振った。チャンスでは弱いんだけど・・・」と照れ笑いした。

 この日は名城大にとっての“開幕戦”。加藤がサヨナラ打を含む3安打と活躍すれば、投手陣も先発左腕・下平が10回途中まで2失点と力投した。リリーフした1年生右腕・河野が初登板でリーグ初勝利を挙げるなど、好材料の多い白星となった。松永監督は「初戦でガチガチだったけど、いいところも悪いところも出て、なおかつ勝てた。次につながる」とうなずいていた。

▽1回戦(名商大1勝)
愛大  000000001―1
名商大 00000030x―3

▽1回戦(名城大1勝)
中部大 00000100010―2
名城大 00000010011x―3
(延長11回)

(2011年4月10日 中日スポーツ11面より)

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