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中日新聞掲載の大学記事

2011.04.03

愛知大学野球 愛院大と愛大 開幕白星

 愛知大学野球春季リーグ(中日新聞社後援)が2日、名古屋の市瑞穂球場で開幕し、開会式に引き続いて1部の1回戦2試合を行い、愛院大と愛大が先勝した。

 3季連続優勝を狙う愛院大は1回、安井の左前適時打で先制。5回には長田の左越え本塁打と浜内の中前適時打で加点した。浦野が5安打13奪三振の好投。3−0で愛工大を完封した。

 愛大は9回に3点差を追い付いた。延長10回ののリードは守れなかったが11回、片岡の左前適時打などで再び勝ち越し、7−5で中部大に競り勝った。

■浦野尻上がり好投

 愛院大のエース浦野は尻上がりの好投だった。序盤はボールが上ずったが、中盤以降は安定。「開幕戦で力んだが勝てて良かった」

 昨年春は6勝1敗で最優秀選手賞を受賞。秋は3勝4敗と不本意な投球でチームの春秋連覇を心底から喜べなかった。ビデオで入念にフォームをチェック。右肘が下がっていたことに気づいた。「キャッチボールの時から右肘の位置を意識している」。直球に本来の切れが戻り、納得した表情だった。

■4年春開花 初の3安打 決勝打の愛大・片岡

 もつれた試合に決着をつけたのは4年生のバットだった。5−5の延長11回。愛大の片岡が1死三塁から勝ち越しの左前打。「大学に入ってからヒーローになれたのは初めて」。大事なシーズン初戦で大学生活初の3安打の固め打ち。自然に表情が緩んだ。

 171センチ、61キロの左打者。「本当は左投手は苦手」と打ち明ける。それでも1点差に追い上げた9回2死一、三塁で左腕のスライダーを中前に同点打。11回の殊勲打も投手は違うが左腕のストレートをはじき返した。「これで自信がついた」の声に力を込めた。

 1年生の時からベンチ入りしているが、出場機会は主に守備固め。昨秋も打席に立ったのは4度だけだった。「もっと出番を増やしたい」。定位置を確保するためには打力の向上が必要だと分かっていた。

 3月に入って「体が開かないように」とクローズスタンスに修正。その成果が表れた。「大学最後の年。野球を思い切り楽しみたい」。課題の克服を確信できただけに、言葉に余裕が感じられるようになった。 (東郷賢一)

◇瑞穂(愛院大1勝)
愛工大 000000000―0
愛院大 10002000x―3
本塁打 長田(院)

◇同(愛大1勝)
愛大  00000100312―7
中部大 30100000010―5
(延長11回)
本塁打 辻(中)

(2011年4月3日 中日新聞朝刊25面より)

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