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2010.10.24
愛知大学野球 名商大V大手
■愛大に先勝
名商大が愛大に2−1で先勝し、34季ぶり6度目の優勝に王手をかけた。先発の主戦水野鉄男投手(4年・愛知商)が、9安打されながら粘り強く1失点に抑え、148球の完投勝ち。同点の8回2死三塁で、秋田真弘遊撃手(3年・徳島城東)が左前適時打を放ち、決勝点を挙げた。
■我慢の最少失点水野が完投勝利
最後の打者を右飛に打ち取ると、水野は両腕を高く掲げてガッツポーズ。右腕を何度も振って雄たけびを上げた。エースが意地の完投で、34季ぶりの優勝を引き寄せた。
「絶対完投しようと思った。何度も走者を出したけど、辛抱強く最少失点で投げていれば、絶対1点取ってくれると思った」
序盤は制球に苦しんだ。「真っすぐ中心にしたらフォームが崩れて、制球がバラバラだった」。味方が先制したが同点にされ、5回までに96球。だがその後、制球重視で変化球中心に切り替えて何とか踏ん張り、味方の援護を待った。
優勝が懸かっていた前カードの名城大戦は、1回戦で3回KO。「1カードで3回しか投げられなかったのは初めて」。大きな屈辱を受けたエースが、この試合に懸ける思いは強かった。マネジャーに「球数を自分にも監督にも教えるな」と告げ、疲れを忘れて最後まで腕を振り続けた。
1年からエースを務め、1カード中の3連投もいとわず投げ続けてきた“鉄腕”サブマリンに、大学最後のリーグでようやく優勝という歓喜が訪れようとしている。信頼して使い続けてくれた中村順司監督(64)にとっても、就任12年目で初の栄冠。「自分がエースの時に監督を男にしたい。明日も必要なら1回でも2回でも投げます」。大黒柱は頼もしく胸をたたいた。 (田中一正)
▽1回戦(名商大1勝)
名商大 010000010―2
愛大 001000000―1
(2010年10月24日 中日スポーツ10面より)
名商大が愛大に2−1で先勝し、34季ぶり6度目の優勝に王手をかけた。先発の主戦水野鉄男投手(4年・愛知商)が、9安打されながら粘り強く1失点に抑え、148球の完投勝ち。同点の8回2死三塁で、秋田真弘遊撃手(3年・徳島城東)が左前適時打を放ち、決勝点を挙げた。
■我慢の最少失点水野が完投勝利
最後の打者を右飛に打ち取ると、水野は両腕を高く掲げてガッツポーズ。右腕を何度も振って雄たけびを上げた。エースが意地の完投で、34季ぶりの優勝を引き寄せた。
「絶対完投しようと思った。何度も走者を出したけど、辛抱強く最少失点で投げていれば、絶対1点取ってくれると思った」
序盤は制球に苦しんだ。「真っすぐ中心にしたらフォームが崩れて、制球がバラバラだった」。味方が先制したが同点にされ、5回までに96球。だがその後、制球重視で変化球中心に切り替えて何とか踏ん張り、味方の援護を待った。
優勝が懸かっていた前カードの名城大戦は、1回戦で3回KO。「1カードで3回しか投げられなかったのは初めて」。大きな屈辱を受けたエースが、この試合に懸ける思いは強かった。マネジャーに「球数を自分にも監督にも教えるな」と告げ、疲れを忘れて最後まで腕を振り続けた。
1年からエースを務め、1カード中の3連投もいとわず投げ続けてきた“鉄腕”サブマリンに、大学最後のリーグでようやく優勝という歓喜が訪れようとしている。信頼して使い続けてくれた中村順司監督(64)にとっても、就任12年目で初の栄冠。「自分がエースの時に監督を男にしたい。明日も必要なら1回でも2回でも投げます」。大黒柱は頼もしく胸をたたいた。 (田中一正)
▽1回戦(名商大1勝)
名商大 010000010―2
愛大 001000000―1
(2010年10月24日 中日スポーツ10面より)