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お知らせ  2025.04.24

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金箔 科学的分析や新製品 金沢工大生 提案を

金箔について講義を受ける2年生ら=野々市市扇が丘の金沢工業大で

金箔について講義を受ける2年生ら=野々市市扇が丘の金沢工業大で

 金沢工業大の生命・応用バイオ学科の2年生60人は本年度、金箔(きんぱく)を使った製品を製造販売する箔座(金沢市)と連携し、専攻を生かした製品の分析や新製品の提案に取り組む。高岡美奈社長(54)が23日、野々市市扇が丘の同大で講義し、金箔の特徴や課題を伝えた。(谷口大河)

■連携へ「箔座」社長が講義

 問題発見から解決までを学ぶプロジェクトデザイン教育の一環。これまでは金沢、野々市両市と連携した地域課題の調査や提案が主で、企業との連携は初めてという。

 高岡社長は「金箔の薄さは1万分の1ミリで、ちょっとした息で飛び、煙も通る」と説明し、持参した箔をひらひらと振ってみせた。金箔が寺社や仏壇、文化財に使われてきた歴史を伝えるとともに、現代の生活に合った製品として、金箔を使った菓子や美容品、アクセサリーなどを紹介した。

 金箔をとりまく課題として、仏壇の減少など生活様式の変化による需要減、金の高騰に伴う価格上昇などを挙げた。その上で「金箔は材料だからこそ、需要によってさまざまに展開できる。皆さんの自由な発想で違った未来が見えてくるといい」と期待した。

 2年生は今後、研究テーマごとに6人ほどの班に分かれ、科学的な分析や製品案の企画を進め、来年1月に成果を発表する。長部仁紀さん(19)はプラチナを配合した金箔入りの肌ケア製品「箔座の美」に関心があるといい、「プラチナがどんな影響を与えているかを分析し、魅力を裏付けてみたい」と話した。

(2025年4月24日 北陸中日新聞朝刊金沢版より)
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