HOME > 中日新聞掲載の大学記事 > スポーツ
スポーツ 2024.12.27
この記事の関連大学
駅伝 7連覇への道 駆けろ 30日に全日本大学女子選抜 名城大 雪辱の冬へ
雪辱は富士山で果たす。全日本大学女子選抜駅伝が30日、静岡県の富士山本宮浅間大社前から富士総合運動公園陸上競技場までの7区間、43.4キロで行われる。7連覇がかかる名城大は、10月に仙台市で開かれた全日本大学女子駅伝での連覇が「7」でストップ。主将の谷本七星(4年)は「負けたからこそ挑戦者になれた。1年間ずっと目標にしてきたので、ぶらさずに連覇を目指す」と、残る「1冠」の防衛に力を込める。 (鈴木啓紀)
常勝軍団が曲がり角を迎えたのは、秋の杜(もり)の都だった。1区で9位と出遅れると最後まで挽回できず、4位に沈んだ。「惜しくもない結果」に谷本は数日、ふさぎこんだ。「(連覇への)思いが強かった分、すぐには立ち直れなくて。走っていても、部屋に帰っても泣いて、練習もまともにできなかった」
2日間にわたる話し合いで上級生、下級生の関係なく意見を出し合った。主力で副主将の米沢奈々香(3年、浜松市出身)は「連覇の数字が重なるごとに、当たり前にやらなければいけないことが、なあなあになってしまっていた。伝統を自分たちでどんどん緩くしてしまった」と自戒を込めて言う。
富士山は杜の都と比べて1区間多く、距離も3.3キロから10.5キロまでバラエティーに富む。米田勝朗監督は「仙台では使いづらかった選手も使える」と話し、近藤希美、山田桃子の1年コンビの起用を示唆する。近藤は入学直後の4月、U20(20歳未満)アジア選手権3000メートルで銅メダルの有望株。夏に左大腿(だいたい)骨を疲労骨折したが回復は順調という。福島・学法石川高時代の昨夏、東アジアユース大会クロスカントリー3キロで金メダルを獲得した山田も、上級生に食らい付く。
杜の都で4区4位だった瀬木彩花(2年、岐阜県高山市出身)は、12月初旬の記録会で5000メートルの自己ベストを更新。初の15分台をマークし、富士山でも起用が濃厚だ。
10月は優勝の立命大に3分近い差をつけられた。2カ月間で劇的な変化を望むことは難しい。昨年に続き最長区間の5区を任される見込みの谷本は、「私にとっては集大成の大会だが、後輩にはしっかり結果を残して次につなげてほしい」と言う。7連覇を意識しつつ、新たな土台を築き直す大切なレースになる。
(2024年12月27日 中日新聞朝刊20面より)
常勝軍団が曲がり角を迎えたのは、秋の杜(もり)の都だった。1区で9位と出遅れると最後まで挽回できず、4位に沈んだ。「惜しくもない結果」に谷本は数日、ふさぎこんだ。「(連覇への)思いが強かった分、すぐには立ち直れなくて。走っていても、部屋に帰っても泣いて、練習もまともにできなかった」
2日間にわたる話し合いで上級生、下級生の関係なく意見を出し合った。主力で副主将の米沢奈々香(3年、浜松市出身)は「連覇の数字が重なるごとに、当たり前にやらなければいけないことが、なあなあになってしまっていた。伝統を自分たちでどんどん緩くしてしまった」と自戒を込めて言う。
富士山は杜の都と比べて1区間多く、距離も3.3キロから10.5キロまでバラエティーに富む。米田勝朗監督は「仙台では使いづらかった選手も使える」と話し、近藤希美、山田桃子の1年コンビの起用を示唆する。近藤は入学直後の4月、U20(20歳未満)アジア選手権3000メートルで銅メダルの有望株。夏に左大腿(だいたい)骨を疲労骨折したが回復は順調という。福島・学法石川高時代の昨夏、東アジアユース大会クロスカントリー3キロで金メダルを獲得した山田も、上級生に食らい付く。
杜の都で4区4位だった瀬木彩花(2年、岐阜県高山市出身)は、12月初旬の記録会で5000メートルの自己ベストを更新。初の15分台をマークし、富士山でも起用が濃厚だ。
10月は優勝の立命大に3分近い差をつけられた。2カ月間で劇的な変化を望むことは難しい。昨年に続き最長区間の5区を任される見込みの谷本は、「私にとっては集大成の大会だが、後輩にはしっかり結果を残して次につなげてほしい」と言う。7連覇を意識しつつ、新たな土台を築き直す大切なレースになる。
(2024年12月27日 中日新聞朝刊20面より)